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日本に来て7年で「別人に」 “日本人化”が止まらないフランス人に起きた変化とは

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

自分の「変化」について語るオレリアン・プダさん(画像はスクリーンショット)
自分の「変化」について語るオレリアン・プダさん(画像はスクリーンショット)

 外国人の目には、日本の文化や習慣、日本人の考え方や気質が奇妙に映ることも。一方で、日本が好きになった外国人はそれらを理解するだけでなく、好意的に受け入れ、なじんでいくようです。日本在住7年目のフランス人YouTuber、オレリアン・プダさんもそのひとり。自身のYouTubeチャンネルでは、「本当に別人になりました」と自身の変化を明かしています。

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日本人の「相手への尊重」に影響を受け…

 フランスと日本の違いについて、わかりやすく語る動画が人気を集めているオレリアンさん。今回は「大きなことからちょっとしたこと」まで、日本での生活を通して自身に起きたさまざまな変化について紹介しています。

 オレリアンさんは「よく聞く話かもしれないけど……」と前置きしたうえで、「すべてが相手への尊重によって成り立っている」と日本を称賛。他者との違いに対する敬意などが、とくに顕著だと感じているそうです。

 そして、日本での生活が長くなるうちにオレリアンさん自身も「人の生き方やものごとのやり方に良いも悪いもないんだってこと」に気がつき、「他者との違いを受け入れられるようになった」と語っています。

 それは対人関係だけでなく、文化に対しても同様でした。知らない国に来たばかりだと「フランスではこうするのに」など、つい自国と比べがち。かつてのオレリアンさんも同じように感じていました。
しかし、「僕がみんなと違うにも関わらず、日本のみんなが僕を受け入れてくれた」ことで、「自分自身も他人を受け入れられるようになったし、敬意を持って接することができるようになった」と語っています。

友人関係や時間の過ごし方にも変化が

 また、オレリアンさんは「フランスにいた頃と比べて友達と会う頻度が格段に減った」といいます。来日したばかりの頃は、週に3~4回は友達に会ったり自宅に招いたりしていたそう。しかし、妻のことみさんから「多すぎ」と言われて、日本人はそこまで頻繁に人に会わないことを知りました。

 けれども、「1、2か月に1回しか会わないからといって、それが距離のある関係というわけではない」ことを、オレリアンさんは日本で過ごすうちに理解していきました。そうして「ひとりの時間が長くなったこと」で、オレリアンさんの時間の過ごし方にも変化していったようです。

 フランスではひとりで行動することがあまり一般的ではないそうですが、日本では「どんなことでもひとりでできて気が楽だ」と、ソロ活の醍醐味を発見。また、「日本では全体主義の傾向が強いのにも関わらず、同時にひとりの時間も多い」ことに気がつきました。

 しかし、これは「矛盾ではなく、相互関係があるんだ」とオレリアンさん。日本人は他者を尊重するのと同時に自分自身も尊重し、「共同体の中で違いを尊重し合うからこそ、相手との距離感やスペースを大事にする。相手との適度な距離感が保たれているからこそ、それぞれが自分の好きなように生きることができるんだと思う」と持論を展開しています。

 互いを尊重し合うコミュニティは、個人が自立しているから生まれるものであり、だからこそ一人ひとりが自分らしく生きられると指摘しています。そんな調和のとれた日本社会のおかげで、オレリアンさんは「快適に充実したひとりの時間を過ごすことができる」と話し、その表情には日本で過ごす「ひとりの時間」の充実ぶりがうかがえます。