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猛暑で電車の弱冷房車は避ける? 「強冷房車」のニーズも 2000人にアンケート
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猛暑が続く中で、クーラーが効いた電車に乗ると、涼しさに助けられる人は多いのではないでしょうか。一方で、冷房が苦手だったり、体調面で“効きすぎ”がつらくなったりする人も。鉄道各社は、普通車両に比べて高い温度に設定されている「弱冷房車」を運用しています。利用者の視点に立った必要な施策なのですが、その存在意義を疑問視する声がSNSなどで上がることも確かです。そこで、弱冷房車に乗る理由や利用実態についてアンケートを実施し、首都圏の大手私鉄に設置の意図、メッセージを伺いました。
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「体調を崩すからです」の声も 設定温度が低い「強冷房車」についてもアンケート実施
アンケートは2023年8月2日から同3日にかけて、全国の10代から60代以上のYahoo! JAPANユーザーの男女2000人を対象に実施されました。
まず、「あなたは暑い時季に電車で、冷房の設定温度をほかの車両より上げた『弱冷房車』をどのように利用していますか?」の問いには、「積極的に選んで利用している」と答えた人が6.4%になりました。最多は「とくに気にしていない」で39.8%。続いて、「利用したくないが弱冷房車でも構わない」が20.1%、「利用したいが通常車両でも構わない」が15.6%の結果でした。一方で、「あえて避けている」が14.7%の回答で、約7人に1人が「乗らない」という選択肢を取っていることが分かりました。
自由回答に寄せられた理由には、「猛暑のこの時期はキンキンに冷えた車両に乗りたい」「しっかり冷房の効いた車両で涼みたい」といった涼を求める意見に加え、「あまり冷房が効いていないのは嫌だが、わざわざ避けるほどではない」という“気にしない派”もいます。また、「体調を崩すからです」「冷房が効きすぎると体が冷えるからです」「エコな感じがするしもともと冷房が効きすぎているのは好きではないから」と、冷房が得意ではない人のリアルな声も。否定的な意見を持つ人には「『弱冷房車』の文字を見るだけでも腹立たしい」といった回答もありました。
そこで、世間の人たちの“本音”に迫りました。「電車に弱冷房車は必要だと思いますか?」の問いです。「必要ない」は5.2%、「どちらかというと必要ない」は7.6%。一方で、「必要」は18.5%、「どちらかというと必要」は37.7%。「どちらともいえない」は31.2%でした。
自由回答に寄せられた理由では「お年寄りや子どもは免疫力が低いため、外気との温度差は体力を著しく損なうため」「節電のためには必要かもしれない」「環境に配慮することも必要」といった、地球環境や公共性まで考えた意見もそれなりに見受けられました。
毎年暑くなっていく異常気象の中で、逆に冷房を強める車両のニーズがあるかもしれません。アンケートではさらに「暑い時季の電車に設定温度が低い『強冷房車』を導入してほしいですか」という質問を聞いてみました。
結果は、“導入派”が優勢でした。「導入してほしい」が17.4%、「どちらかというと導入してほしい」が24.7%で合計42.1%。「いらない」が9.2%で「どちらかというといらない」が17.3%で合計26.5%となりました。