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「かき氷はアイスより太らない」は嘘? ダイエット中の注意点を栄養士が解説
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教えてくれた人:和漢 歩実
冷たいものがおいしい季節です。暑さで食欲がなく、食事の代わりについ、かき氷やアイスに手が伸びるといったこともあるかもしれません。かき氷のほうがアイスよりも太りにくいイメージがありますが、実際のところどうなのでしょうか? 食事代わりにするリスクも含め、栄養士で元家庭科教諭の和漢歩実さんに伺いました。
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乳脂肪分が高いアイスが高カロリーとは言えない?
アイスといっても、一概に脂肪分やエネルギーが高いとは言えません。そもそもアイスクリーム類として、「乳固形分」と「乳脂肪分」の比率によって3つに分けられています。「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令(乳等省令)」によると、アイスクリーム類は「乳またはこれらを原料として製造した食品を加工し、または主要原料としたものを凍結させたものであって、乳固形分3.0%以上を含むもの(発酵乳を除く)をいう」と定義されています。違いは次の通りです。
○アイスクリ-ム
乳固形分が15%以上のうち「乳脂肪分8%」以上のもの
○アイスミルク
乳固形分10%以上のうち「乳脂肪分3%」以上のもの
○ラクトアイス
乳固形分が3%以上のもの
このなかでもっとも乳脂肪分の含有率が高いのはアイスクリームですが、だからといってエネルギー(カロリー)が高いとは言えません。乳脂肪分の量が脂質の量に必ずしも比例していないからです。
たとえば、アイスミルクは乳脂肪分のほか植物性油脂を加えたものが多く、ラクトアイスは乳脂肪分ではなく植物性油脂を主として使用しているケースが多いです。そのため、アイスクリームよりも脂質量が多くなるものもあり、高カロリーになる場合があります。ダイエット中の人は、パッケージの表示で確認するなどして気をつけましょう。