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東大受験1年前に訪れた突然の“空白の期間” 苦手科目を乗り越え現役合格した女性の秘策とは

公開日:  /  更新日:

著者:石川 遼

どうしても苦手だった数学 秘訣は「割り切る勇気」

 数学は東大受験の必須科目。西大和学園高校で東大文系を目指すクラスに在籍していた田中さんは、数学と英語が重要だと教えられていました。しかし、“空白の期間”に数学を勉強してみたものの「どうしてもおもしろさを感じることができなかった」と感じたそう。そこで、得意教科と不得意教科のバランスを見極め、自分なりの“戦略”を組み立てました。

「数学は合格の最低限の点数だけ取れればいいと割り切ったんです。東大の入試には数学のほかにも、国語と英語と社会2科目があります。英語は英検の勉強をしていたこともあって得意だったので、十分に点数が取れる自信がありました。国語も得意科目のひとつで、模試の結果を踏まえれば、過去問を解いていけば合格を狙えるラインでした。社会は暗記の部分が多く、過去問をしっかりとやるのが大事だと考えて勉強していました」

 時間が限られているなかで臨む大学受験。得意なものがあれば、苦手なものを「割り切る勇気」も必要なのかもしれません。

苦手な科目こそ先にやっつける! 動画教材も活用

 苦手科目は最低限の点数だけ取れればいいといっても、継続的な勉強は必要です。そこで田中さんは「先にやること」ことを心がけました。

「苦手だからといって後回しにしてしまったら、絶対にやらないのは目に見えていたので、苦手科目は『絶対に朝イチにやる』と決めていました。嫌だからこそ最初に手をつけることが大切だと思います」

 教科書や問題集だけでなく、時には動画も使って勉強していたそうです。これは、基礎的な部分を押さえるうえでは非常に効果的だったといいます。動画のように手をつけやすい教材を取り入れることで、学習のハードルが下がることも利点になっていたようです。

「数学はYouTubeなどの動画教材も使って勉強していました。今は基礎的な部分から解説してくれる動画がたくさんあります。無料の動画では高度な内容まではカバーできないと思いますが、公式の確認や考え方について学ぶのにはぴったりで、ごはんのときなども気軽に観られて効率が良かったです」

 ひと言で受験勉強と言っても、その方法は多様性に富んでいます。何かひとつの方法にとらわれるのではなく、自分に合ったものを見つけることが重要だと言えそうです。

(石川 遼)