仕事・人生
東大生が幼少期に親から学んだこと 読み聞かせやCD付き教材が得意科目の英語を学ぶきっかけに
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日本の最高峰・東京大学(以下、東大)に合格する人たちは、どのように受験を攻略していたのでしょうか。現役東大生が実践してきた勉強法やマインドに迫るこの連載。東大教養学部3年生の田中妃音(ひめね)さんにインタビューをしました。第3回のテーマは、家族との関係性。現在も東京で二人暮らしをしている母親には、幼い頃から大きな影響を受けてきたそうです。
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学業優先で選んだ母親との二人暮らし
岐阜県出身の田中さんは小さな頃から、テレビなどで目にする東京へ強い憧れを持っていました。そして、6~7歳の頃にはいずれ東京に行くこと、そして数ある東京の大学のなかから東大へ進学することを夢見ていたといいます。中学受験のときに、東大を受験して進学したいことを両親に伝えたそうです。
初めは母親から「東大なんて本当に行けるのか?」と心配されたそうですが、目標に向かって進み始めた田中さんをご両親は手厚くサポートしてくれました。母親はいつも近い場所で声をかけてくれ、父親は陰ながらそっと見守ってくれているような関係だったといいます。
「私が宿題をやっていなければ、母から『宿題しなさい』『いつになったら勉強するの』と言われていました。決して放任というわけではなかったですね。一方で、父が普段の勉強に関して直接何かを言うことは、ほとんどありませんでした。ですが、私が夏期講習に通いたいと言えば『将来のためだからたくさん勉強しなさい』と迷わずに了承してくれました。言葉にはしなくても、しっかりと支え、見守ってくれていたんだなと思います」
田中さんは、高校は地元の岐阜県ではなく、奈良県の名門校である西大和学園高校へ進学しました。入学後、父親は仕事の都合で岐阜県に残りましたが、田中さんは母親と一緒に奈良県へ引っ越しました。また、東大に通うようになった現在は、東京で母親とふたり暮らしをしています。最低でも月に1回は父親も上京してくるそうで、親子仲はとてもいいそうです。
もちろん、大学生になるタイミングでひとり暮らしをする選択肢もあった田中さんですが、母親と東京で二人暮らしをすることになったのは、先のことを見据えたうえでの決断だったといいます。
「初めはひとり暮らしをしてみたいと思っていたのですが、東大には進学振り分けというものがあり、2年生の夏に3年時に進む学部を選択します。そこで人気の学部に行くためにはいい成績を取る必要がありました。私が希望していた教養学部の国際関係論コースは文系のなかでもとくに人気だったので、そのことを考えると1年生から勉強に集中できるほうがいいんじゃないかとなり、母と一緒に暮らすことになったんです」
今年、3年生になった田中さんはかねてからの希望通り、国際関係論コースに進むことができ、そこで国際政治や国際経済について学んでいます。勉強に集中できるようにと、家族の献身的なサポートが夢に向かって進む田中さんを支えています。