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からだ・美容

「早く生理なんて終わればいい」―そう思い続けたアラフィフ女性が実際に閉経して思ったこと

公開日:  /  更新日:

著者:和栗 恵

異常な眠気をしばらく放置していたら…電車を乗り過ごす“大失敗”

 それでも、専業主婦の宏美さんにとって電車やバスに乗って出かけることはあまり多くはなく、大きな被害や迷惑を起こすことなく過ごしていたといいます。しかもこれまで大きな病気もしたことなく、健康には自信があったため病院へ行くことに少し抵抗があり、「そのうち治まるだろう」とつい後回しに。

 しかし、異常な眠気が出るようになってから2か月くらいが経った頃、宏美さんはとうとう大きな失敗をしてしまいました。

 その日、宏美さんは古くからの友人達との食事会のため電車で都内へ。話が盛り上がってしまい、予定よりも遅い時間に帰りの電車に乗り込んだそうです。「今日はちゃんと降りるように気を付けないと……」と思い、宏美さんは持参した小説を読んで、眠らないように注意をしていました。しかし、自宅の最寄り駅に着く、ほんの少し前で気が緩んでしまい、眠ってしまったらしく、駅員さんに揺り動かされて目覚めたそうです。

「起こされたのは、家からずいぶんと離れた終着駅でした。『え!? ここどこ!? 私、なにしてるの!?』と、びっくり。終電も終わっていたので、夫に電話をしてみるも、すでにお酒を飲んでしまっていたため迎えに来てもらえず。なんとかビジネスホテルを探して宿泊し、翌朝自宅に帰りました」

総合病院の検査では異常なし なにが原因なのかわからず 最終的に婦人科へ

 何だか眠った気がしないまま、クタクタになって帰宅すると、待っていたのは心配顔のご主人と子ども達でした。有給を取って家にいたご主人にその足で総合病院に連れていかれ、眠気の原因を特定するためにさまざまな精密検査を受けたところ、大きな異常はなし。なにが原因なのかよくわからなかったといいます。

 最終的に婦人科へ。医師から「更年期症状ではないか?」と言われ、投薬で様子をみるようになったといいます。

「身体に貼るパッチのようなホルモン剤を処方され、しばらくはそれで様子を見ることになったんですが、どうやら薬が合っていたようで、数日後には突然の眠気に襲われることはなくなりました。すぐに病院へ連れていってくれた夫には感謝しかありませんが、あれほど家族に心配をかけさせるまで放っておいてしまったのは、反省しています。もうちょっと早く、自分から病院に行っておくべきでした」

 生理がなくなることを、ただただ喜ばしいことと思ってきた宏美さん。しかし実際になくなってみると、想定外の不調に直面することも。これまではちょっとの不調なら「そのうち治まるだろう」と軽く見ていたという宏美さんですが、閉経を迎えた今、これから先は更年期の症状と向き合い、家族のためにも自分の健康に気を付けようと思ったそうです。

(和栗 恵)

和栗 恵(わぐり・めぐみ)

恋愛コラムニスト・ライフスタイルライター。1970年東京都生まれの B型。雑誌、ウェブ、ドラマCD、ゲームシナリオ制作など、さまざまな媒体を手がける。男女の本質的な違いに着目した独自の恋愛論・結婚論を、ティーン誌、青年誌、ママさん向けウェブなどで展開中。著書にA型夫とB型妻との生活を描いた「毎日がグチLove B型妻 VS A型夫(笠倉出版社)」、「そして、ありがとう…ー犬とわたしの12の涙ー(日本文芸社)」などがある。