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家庭での性教育でやってはいけないこと 「赤ちゃんどこから出てくるの?」子どもの質問に「神様が…」の返答はNG

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部/クロスメディアチーム・水沼 一夫

「オムツ替えをしているときから性教育は始まっている」

講師を務めた看護師の西岡有可さん【写真:Hint-Pot編集部】
講師を務めた看護師の西岡有可さん【写真:Hint-Pot編集部】

 親世代もきちんとした性教育を受けていないために、子どもたちに何を教えていいかわからず、戸惑うこともあるでしょう。

 家庭で教えるときは、どうしたらいいのでしょうか。

「3歳ぐらいからと言われてますが、お母さんがケアするという意味では、もうオムツ替えをしているときから性教育は始まっています。例えばオムツ替えるのって、それが見られていいシーンなのかっていうのも一つですよね。お尻を拭くときの向きもそうですし、『触るね』ってひと声かけて触るとか、そういうところも性教育に入ってきます」

 また、小学生では子どもからの声がけが絶好のチャンスといいます。

「突然、『お父さんとお母さん、どうやって自分が生まれてきたの』とか、『赤ちゃんどこから出てくるの』とか、ふいに子どもに聞かれることがあると思います。できればそのときに正しく伝えるのがベストです」

 ここで、やってはいけない対応は、親が恥ずかしがり、回答をけむに巻いてしまうことだと西岡さんは指摘します。

「子どもって普通に『これ何?』みたいな感じで聞いてくるんですけど、親の方が『え、えっと…それはね…』みたいな感じで、神様がどうのっていう何か物語みたいにしちゃうパターンがあったりしますよね。もしいま自分ちょっと焦っているなと思ったら、『ママわからないから調べて後で教えるね』っていうふうに返しておいて、本当に後で正しく教えると、意外と子どもは『そうなんだ。わかった。んじゃね』っていう感じで、ただそれだけのことだったりします」

 言葉で伝えることが難しい場合、絵本を使うのも有効です。生理になったとき、「ママ、血が出てるよ」と聞かれても、家の中では隠す必要はありません。例えば、「こういうふうに排卵してこういうふうになって血が出る。1か月に1回血が出ている。だからナプキンを使っている。そのときはお腹が痛いからママに優しくしてね」と、声がけするのも一つの方法といいます。

「どこかで正しいことを伝えないと、ずっとそのままでいってしまうこともある。サンタクロースはずっといてもいいと思うんですけど、自分の体に直接関わることは、子どもがいろいろわかってき始めたタイミングで正しい言葉で伝えてあげるのがいいと思います」

 早いうちから性教育を教えることは、決してマイナスではありません。

「性被害に遭うリスクも減らすことができますし、自分が誰かを傷つける可能性も減らすことができる。自分がどういうふうに生まれてきたかを知ることは、自分自身を大事にすることにつながります」と西岡さんは訴えました。

(Hint-Pot編集部/クロスメディアチーム・水沼 一夫)