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行くなら混雑していない今がおすすめ! 一度は行ってみたい尾瀬の魅力

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

尾瀬保護財団担当者が見た尾瀬の最高の景色「尾瀬沼に立ち込める朝もや」【写真提供:尾瀬保護財団】
尾瀬保護財団担当者が見た尾瀬の最高の景色「尾瀬沼に立ち込める朝もや」【写真提供:尾瀬保護財団】

 子どもの頃に一度は歌ったことがある童謡「夏の思い出」。そのなかに登場する「尾瀬」は、群馬県、新潟県、福島県、栃木県の4県にまたがる国立公園です。「水芭蕉」「石楠花色(しゃくなげいろ)」「浮き島」「水のほとり」など、随所に出てくる歌詞は、尾瀬の美しい景観を思い起こさせてくれます。そんな日本を代表する景勝地の尾瀬。聞いたことはあるけど、行ったことはないという人も意外と多いのではないでしょうか。そこで尾瀬の魅力について、尾瀬の自然保護活動を行う尾瀬保護財団の大澤未奈さんにお話を伺いました。

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未来につなぐ自然を守るための「サステイナブル・ツーリズム」実施へ

 2007年8月に日光国立公園から分割する形で誕生した尾瀬は、日本の原風景が残る国立公園です。その美しい景色や澄んだ空気は、誰もが知る歌が作られた時代だけでなく、今なお多くの人たちを惹きつけています。

 環境省が2022年11月に発表した「2022年尾瀬国立公園の入山者数について」によると、2022年における尾瀬国立公園の入山者数の合計は、16万3223人。ピークだった2008年度の38万1700人だったことを考えれば、混み合うことなく、ゆったりと尾瀬を楽しむことができるようになったともいえます。事実、尾瀬保護財団の大澤さんは「春のミズバショウや夏のニッコウキスゲ、秋の草紅葉の見頃となる時期の週末には、一部で混雑が見られますが、平日はもちろん、通常の週末も混雑はあまりありません」といいます。

 また、コロナ禍の影響により2020年度は10万6922人まで入山者が落ち込みました。しかし、「現地の状況から、2022年度より入山者は明らかに増加していると思われます」と大澤さんが語るように、今年度の入山者数も上昇傾向のようです。

 さらに尾瀬は今、「サステイナブル・ツーリズム」にも力を入れているといいます。脱酸素化の世界的な流れを受けて、日本でも現在、環境省が「ゼロカーボンパーク」を推奨していますが、尾瀬国立公園の南西部に位置する「かたしなエリア」(片品村地域)が2022年4月に「尾瀬かたしな」エリアとして「ゼロカーボンパーク」に登録。その実現に向けて、脱炭素の取り組みを実施しているところだそうです。