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5万人がうっとり 「人生ずっと食いしん坊」のパティシエが明かすお菓子作りへの思い

公開日:  /  更新日:

著者:倉野 武

クレープ生地を焼き、フルーツやサラダなどのトッピングで楽しむ食卓【写真提供:ふくどめりほ】
クレープ生地を焼き、フルーツやサラダなどのトッピングで楽しむ食卓【写真提供:ふくどめりほ】

 平日から材料を買いそろえ、週末の夜、自宅でお菓子を作って休日の朝に楽しむ……。魅惑のお菓子レシピ満載で甘い香りが漂ってきそうな本「週末が待ち遠しくなる とっておきのお菓子」(KADOKAWA刊)の著者、ふくどめりほさん。2022年5月、X(ツイッター)に投稿した写真が大バズりし、ふくどめさんが満喫しているという週末のお菓子作りが書籍化に至ります。「食いしん坊で良かった」というふくどめさんに、菓子作りへの思いを聞きました。

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「季節や生活に寄り添うお菓子」 お気に入り30品のレシピ紹介

「ケーキ屋さんに並んでいるようなきらびやかなものより、おうちで作れるような素朴な感じのお菓子が好き。本でも、特別な材料は使わず、季節や生活に寄り添うようなお菓子を選びました」

 ふくどめさんがそう紹介する本書には、「お気に入り」のお菓子30品のレシピを収録。冒頭の「何度でも食べたいいつでもお菓子」には、忙しくて材料の買い物に行けなかった週の定番として、18センチケーキ型で作る「大きいプリン」や、ふかふかで無限に食べられそうな「ミルクティシフォン」などが並びます。

ふと手にしたくなるようなお菓子【写真提供:ふくどめりほ】
ふと手にしたくなるようなお菓子【写真提供:ふくどめりほ】

 また、春には“花よりケーキ”な「桜と餡子のケイク」、夏は濃厚なのにさっぱりの「ヨーグルトティラミス」など、春夏秋冬の季節ごとにおすすめのお菓子たち。さらに「気持ちを無敵にしてくれる」というスコーン各種や、いろいろな味をミニサイズで提供する「3種のシュークリーム」「いろいろクレープ」といった休日のパーティーメニュー、「たくさん作ったほうがおいしい気がする」と多めに作ってお裾分けする「ナッツのドロップクッキー」なども登場します。

 写真も趣味というふくどめさんが撮影したお菓子の写真を見れば、自分でもついつい材料を買いに行ってしまいたくなるはず。こうしたレシピのほか、コラムでは「まずはレシピ通りに最後まで作る」「お菓子作りはやりたいときに楽しく」「デコレーションではなるべく触らない」「自分らしく無理をせず、でもちょっとだけ手間をかける」など、お菓子作りの心がまえやテクニックなども紹介。調理道具や作ったお菓子の保存方法などとともに役立ちそうです。

女友達とのルームシェアが「週末の楽しみ」のお菓子作りのきっかけに

周囲を笑顔にするような明るいふくどめさん【写真提供:ふくどめりほ】
周囲を笑顔にするような明るいふくどめさん【写真提供:ふくどめりほ】

 ふくどめさんの「ささやかな週末の楽しみ」というお菓子作りは、3年前、女友達とルームシェアを始めたのがきっかけでした。ふくどめさんの休日が同居女性の仕事始まりの曜日で、「少しでも同居人が朝起きるのが楽しみになったらいいな」という思いを込めてのこと。同時に「休みくらい好きなものを好きなように食べたい」という願いもあったそうです。

 ふくどめさんは、お菓子作りが好きな祖母や手作りが好きな母のもとで育ち、幼い頃からお菓子や食べ物が大好きに。小学校に入る頃にはお菓子作りを一生の仕事にしたいと思っていたそうです。その後、製菓の専門コースがある高校、さらに専門学校を卒業し、現在は「食品の素材を扱う会社でお菓子を作りながらレシピを考案する仕事」をしています。