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東大合格者の勉強ルーティン 「毎日、全教科を少しずつ」 語学の苦手を克服する“好き”の取り入れ方

公開日:  /  更新日:

著者:石川 遼

長期・中期・短期と3種類の計画を立てて勉強 苦手克服に“好き”を取り入れる

東大3年生の吉住咲良さん【写真:石川遼】
東大3年生の吉住咲良さん【写真:石川遼】

 現役東大生の吉住さんに、勉強で使っているノートも見せてもらいました。中学生の頃から一般的な大学ノートなどではなく、ファイルにまとめる際、容量に制限のないルーズリーフを使うのがこだわりだったといいます。

 見せてもらったのは現在、第三外国語で勉強している韓国語のもの。表などを使いながら丁寧にまとめられているだけでなく、韓国のアイドルグループ・BTSのキャラクターシールを使って装飾。ノートのまとめにそれほど時間をかけるタイプではないそうですが、受験期から心がけていたことは「あとで見返したときに、自分が見て楽しいものにすること」だと話します。

 ちなみに、吉住さんはBTSが好きで韓国語を勉強し始めたというわけではなく、むしろその逆で、韓国語を勉強するためにBTSの曲を聴き始めたのだといいます。実は、英語が好きになったのもあるアーティストの存在がきっかけで、その手法を韓国語にも転用したそう。

「英語を本格的にやり始めたのは中学校に上がってからです。最初は本当に苦手で、リスニングがまるでできませんでした。そんな私を見かねた母親が、英語の文化に触れてみようということで、テイラー・スウィフトの曲を聴かせてくれたんです。彼女の曲は英語がすごく聞き取りやすく、テイラーのことが好きになって、歌詞の意味を理解したいと思うようになりました。韓国語を始めたときも英語と同じ原理で、まずは好きなアーティストを決めようと思い、最初に聴いたのがBTSだったんです」

 好きだからもっと知りたい、理解したいという気持ちが、英語や韓国語の上達を助けていました。吉住さんは第二外国語で中国語も勉強していますが、英語や韓国語のように好きなものを見つけることができず、苦労していたといいます。まさに“好きこそものの上手なれ”といったところなのでしょう。

 勉強は誰にとってもやはり、つらく苦しいもの。受験勉強となればなおさらでしょう。学習のなかに自分の“好き”を取り入れる工夫を凝らすことは、勉強のモチベーションを保ち、楽しく続けられる秘訣なのかもしれません。

(石川 遼)