Hint-Pot | ヒントポット ―くらしがきらめく ヒントのギフト―

お出かけ

日本のホテルレベルは格別 元添乗員に聞く海外ホテルで覚悟しておくべきこととは

公開日:  /  更新日:

著者:Ana

いまだにお湯が途中で出なくなることも

 昔は「ヨーロッパのホテルでは、一度にお湯を使うと出なくなることがあるので注意してください」といわれていましたが、今は2023年。ITやシステムが進んでいれば、先進国ならさすがにお湯くらい……と思われるかもしれません。

 ですが、実際は田舎であればいまだにその状況。ボイラーのキャパシティ、タンクの量に制限があって、改善されていないのが実態です。とくに日本人はお湯を使う量が多いこともあってか、グループで宿泊して、みんなが一気に使う午後10~11時頃になると水流が弱まり、お湯の出が悪くなって、終いには水になります。冬であれば致命的です。ですが壊れているわけではないので、どんなにそれをフロントにクレームしても、対応策は「待つ」しかありません。

フロント対応、修理ものんびり

 そして、とにかくスタッフはのんびり。タオルが足りない、ドライヤーが壊れていると言っても、いつまで経っても来ない……。基本的に、自分で取りに行くのが鉄則です。電気系統が壊れた、ドライヤーが途中で壊れたなど、機器系統の不備に当たってしまうと最悪。「フロントでは無理」と言われ、いつ来るかもわからないメカニックの担当者を待つしかない事態になります。

 フランスでは、17階まであるホテルで3基あるエレベーターのうち2基が壊れていて、使えるのは1基のみ、朝食会場まで行くのにエレベーターが10分待ちだったことも。滞在中の3日間で直ることはありませんでした。さらに、真冬のドイツでもホテルのセントラルヒーターが壊れて、一晩中暖房がつかず凍えそうになったことがあります。「今日の午後には直るから……」と言われたものの、夜になっても直っておらず、夜中に別のホテルへ移動しました。

深夜になると対応を受け付けてくれないことも【写真:Ana】
深夜になると対応を受け付けてくれないことも【写真:Ana】

 必要なものは絶対に準備していき、そもそもない、やってもらえないのが当たり前という心持ちも海外では大事です。いざやってもらえたとき、ものすごく満足度が上がるのでお得な気分になりますよ。

(Ana)

Ana(アナ)

旅アドバイザー&トラベルライター。学生時代から海外旅行に魅了され、これまで世界約50か国をめぐってきた大の旅好きで、海外添乗員として活動していた経験もある。行った旅の数と比例して、経験してきたトラブルや事件は数知れず。コロナ禍を経て、再び海外へ飛びながら旅に役立つ情報、異文化を楽しむ知恵などを日々発信中。