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海外留学の光と闇 社会人5年目で英国へ移住した女性 エージェンシー選びのポイントは

公開日:  /  更新日:

著者:Moyo

YMSビザで降り立ったロンドンはピカデリー・サーカス周辺【写真:Moyo】
YMSビザで降り立ったロンドンはピカデリー・サーカス周辺【写真:Moyo】

 生まれ育った日本を離れ、海外で暮らす人が年々増加しています。しかし、実際に暮らしてみたものの、理想と現実のギャップに打ちのめされてしまったというケースも少なくありません。そこで、ひょんなことから英国に移住、就職し、海外在住歴6年を超えたMoyoさんが、英国に実際住んでみてわかった日本の良いところや海外生活での大変なところなど、さまざまな角度から綴るこの連載。第1回は、留学をテーマに紹介します。

 ◇ ◇ ◇

外から見る日本の景色とは

 大学卒業後、日本で就職し5年目で海外に飛び出した、Moyoと申します。海外移住して約6年。社会人になってからは、海外で働き暮らすほうが長くなりました。コネもたいした英語力もないのに、さまざまなタイミングが重なり、英国で現地就職し就労ビザをゲット。しかし、その後も山あり谷ありで、現在はフランスに引っ越しています。

 実際に住んでみて、どの国にもそれぞれの良さがあるのですが、やはり折に触れて日本の良さを思い出し、遠く離れた日本に日々、思いを馳せながら生活しています。基本的に私がお伝えしたいことは、日本か海外のどちらかが素晴らしい! ということではありません。その人その人にとって心地いい場所があると思っています。

 ただ、新型コロナウイルス感染症が少し落ち着いた今は、新たなチャンスをつかみ、アドベンチャーを経験するチャンス。これから海外留学・就職を考えていたり、少し迷っていたりする人がいたら、ぜひ声を大にして「やってみてください!」と言いたいです。

 私自身、いったん海外に出たことで、日本の良さなど、これまで気づいていなかった点をより強く感じるようになりました。外から見る日本はまた違った景色。「文化は比較するものではない」と昔どこかで見聞きしたことがあるので、「こんな世界もあるんだな」と、私自身の体験や生活での経験など、何かの情報が誰かの参考になれば幸いです。

英国移住のきっかけになった留学

期待と不安が入り混じった英国留学出発時に撮影した、空から見た日本【写真:Moyo】
期待と不安が入り混じった英国留学出発時に撮影した、空から見た日本【写真:Moyo】

 まずは、私の簡単な経歴からご紹介します。新卒採用で、ある中小の出版社に入社。朝から晩までがむしゃらに働いていましたが、心身ともに疲弊し、5年目で退職を決意しました。

 当時のマネージャーからは、「次の転職先が決まるまで会社にいていいから」と優しい言葉をかけていただきました。しかし、そのとき勤めていた会社の慣例から有給休暇消化は期待できず、土曜日と日曜日をくっつけてようやく1週間のホリデーが限界。とりあえず次の転職先を決めてしまったら、この先長い休みはまたなくなる! と思い、あえて次はまっさら、何も決めない、と大胆な決断をして辞めたのです。

 しばらくの間、次に何をしようかなと迷っていたときに思いついたのが、長い旅行か語学留学でした。海外旅行はそれまでも弾丸でよく行っていましたし、長いブランクを使って、この体力とやる気があるときにあえて1か国に長く住んでみたいという気持ちが沸々と湧き、英語の語学留学を決意。

 そこからは電光石火のスピードで、いろいろなことを決めていきました。留学についての知識が何もなかったので、留学エージェンシーの選定から始まり、どの国に行くのか、その国のなかでもどの地方に行くのか、どんな環境がいいのか、どんな学校で学びたいのか、予算と自分の希望を自問自答しながら、毎日パソコンとにらめっこしていました。そして、まだ一度も行ったことのない国なら先入観もなくていいかもしれないという理由で英国に決めたのです。