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海外留学の光と闇 社会人5年目で英国へ移住した女性 エージェンシー選びのポイントは
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海外留学には詐欺がつきもの?
英語を学ぶことは、英国、米国、オーストラリア、カナダ、そしてフィリピンなどいろいろな国でできます。自分の希望や感覚、実際にかかる費用などを参考に選ぶといいかもしれません。
気をつけたいのは、留学エージェンシーと学校をしっかりと見極めること。大手だから安心というわけでもないですし、中小だから懇切丁寧というわけでもないと思います。
高額なお金のやりとりが発生するので、信頼できる、自分が心地良くコミュニケーションできるところを探すのが大切かと思います。実際に私も、問い合わせだけで4~5個のエージェンシーとやりとりをし、公式ウェブサイトなども比較検討。そこから自分が一番安心・信頼できる、コミュニケーションしやすいなと思ったところに絞りました。
ロンドンで出会った日本人女性で、まさにエージェンシーに騙された(らしい)方とも会ったことがあります。日本からエージェンシーとやりとりをしていたときに不審な点があったにもかかわらず、スケジュールも迫っていたためエージェンシーを変更しなかったそう。
そのままエージェンシーに対し、留学期間の全学費とホームステイ費用を払いましたが、現地に着いてびっくり! 学校側から最初の4週間分しか受け取ってないと言われたそうです。すぐさまエージェンシーに確認しようとも音沙汰なしという、どん底の状況でした。その後はわからないので、もしかしたら解決したかもしれませんが、そんなドラマのような詐欺も起こるのだということは認識しておくべきだと思います。
私自身はエージェンシー詐欺に遭ったことはありませんが、学校側が用意したホームステイ先が、実は規定ルールに合わないところだったことがあとからわかりました。学校側は、学校からの距離や交通機関が頻繁に動いていることなどの条件を満たすところとしかホームステイ先の契約はしないとエージェンシーに説明していたようです。ところが、私が実際に割り当てられた家は学校からかなり遠く、交通機関の本数も限られていて、一本逃したら約1時間かけて徒歩で行くしかありませんでした。
でも、これはまだかわいい話。友人は滞在していたホームステイ先で、自分の荷物を勝手に漁られたり、シャワーは5分だけのルールがあったりするなど、実際に体験したそうです。ホームステイに関する驚きの話は、本当に山ほどたくさん出てくるので、契約前にできるだけよく確認しておくといいかもしれません。
お金が湯水のように消える英国
そして、私は約6か月の留学を経て、本来だったら元の日本社会に戻る予定……だったのですが、英国の「Youth Mobility Scheme Visa」(通称YMSビザ、巷でいうワーキングホリデービザ)がタイミングよく当たり、ここからまた英国とのおつきあいが始まりました。そんなこんなで、英国にとんぼ返りすることになったのです。
さて、海外留学・移住するとなると必ずぶち当たるのがお金の問題です。当時は今に比べれば少し円高だったのですが、最近のレート(1ポンド=約183円)で実際にかかった費用を換算してみたいと思います。
最近の生活費高騰により、諸々の諸費用も上がっていると思いますが、参考までに私の留学時にかかった金額は以下の通りです。(英国のビザ申請費用などの最新情報はご自身で確認してください)
学費(6か月分) 約102万円(5610ポンド)
アコモデーション(ホームステイなどの宿泊)費 約74万円(4035ポンド)
飛行機代(往復) 約13万円
海外保険 約10万円
生活費 約45万円
概算で約244万円となり、当時の貯金を使い果たす勢いでした。しかし、その後すぐにYMSビザで渡航し直すときは、語学学校に行く学費もホームステイ費用もかからなかったのでだいぶ初期費用が抑えられ、以下のようになりました。
ビザ申請代など 約10万円(535ポンド)
飛行機代(片道) 約8万円
海外保険 約16万
着いてすぐ1週間分のアコモデーション費用 約4万5000円(244ポンド)
約38万5000円となりましたが、人によってはYMSビザで語学学校に通う人もいると思うので、その場合は上記の語学学校費用を足してみて考えるといいかもしれません。今回はなぜ1週間しかアコモデーションを押さえなかったかというと、その間にとりあえず必死で家だけは決めよう! と考えていたからです。もしその間に決まらなくても次のAirbnbは見つかりやすいですし、最悪の場合、延長すればいいかという心づもりでいました。
次回は、勝手も事情も違う、英国での家探しについて紹介します。
(Moyo)
Moyo(モヨ)
新卒採用で日本の出版社に入社するも、心身ともに疲弊し20代後半にノープランで退職。それまでの海外経験は数度の旅行程度だったが、イギリスへ語学留学ののち移住した。そのまま、あれよあれよと7年の月日が経ち、現在はフランスに在住。ライター、エディター、翻訳家、コンサルタントとして活動している。最近ようやくチーズのおいしさに少し目覚める。