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シェアハウスでも家賃16万円? 英国でのひとり暮らしが厳しいワケ

公開日:  /  更新日:

著者:Moyo

ロンドン都市部の住宅エリア【写真:Moyo】
ロンドン都市部の住宅エリア【写真:Moyo】

 コロナ禍の影響で長期滞在者は減少したものの、2022年の海外在留邦人数は約130万人。この20年で1.5倍近くに増加しています。実際に海外暮らしに憧れている人も少なくないでしょう。そこで、ひょんなことから英国に移住、就職し、海外在住歴6年を超えたMoyoさんが、海外暮らしのリアルを綴るこの連載。第2回は、英国での家探しについて紹介します。

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勝手も事情も違う家探し 英国での家賃は爆上がり中

 さて、海外移住を決意したら、お金の次に問題となるのは住むところです。現在の英国の不動産事情ですと、賃貸市場が激化し、レント(賃貸料)が爆上がりしています。

 新型コロナウイルス感染拡大後の1~2年で、どの大家さんもエージェンシーもレントを釣り上げているのがデフォルトで、かなり厳しい状況に。友人が住んでいたところも、引っ越しが決まった途端、大家さんが次のテナントに向けて一気に200ポンド(約3万6000円)も価格を引き上げたと聞きました。

 私のように予算が厳しい独り者の人間が住めるところといえば、ひとつの家を数人で借りて共同生活するフラットシェア(またはハウスシェア)、もしくは日本でいうワンルームのようなスタジオの2択。もう少しお金を積めば1ベッドルームなどのオプションはありますが、レントが1400ポンド~(約25万円~)+光熱費別というのが普通になってくるので、ここでは割愛します。

シェアハウスでも家賃16万円! “ルームメイト”呼びにはご注意

 フラットシェアは、日本では「シェアハウス」と呼ばれ定着しつつありますね。同じ屋根の下、2~5部屋にそれぞれ別の人が住み、玄関やキッチン、バスルームを共用するというスタイルです。物件によってはシャワー、トイレが備わったエンスイート型ルームもあるので、その場合は玄関やキッチンだけをほかのフラットメイトとシェアすることになります。

 このタイプのレントはピンキリですが(エリアや広さなどで変わってきます)、今の相場だと月に約900ポンド(約16万円)くらい出せば、そこそこ都心に近くて、まあまあきれいな場所が見つかるのではないでしょうか。

 ちなみに、日本の友人としゃべっているときに「“ルームメイト”は何人いるの?」とよく聞かれましたが、“ルームメイト”は本当に「同じ部屋」に住んでいる人のことを指します。英国にもルームシェアという形態はあるのですが、これは学生寮などのことが多いので、あまり一般的ではありません。なので、本当にルームを共用しない限り、“ルームメイト”という言葉には遭遇しないので、家探しのときもちょっと気をつけてみてください。

 また、大家さんが一緒に住んでいるハウスシェアもあります。大家さんがどこかの階に住んでいて、空いているほかのフロアの部屋を貸し出すなどの形態です。大家さんとの同居は、問題があればすぐに報告できるメリットもありますが、日々気を使ったりなど気にしなくてはいけない点もあるので、自分の性格に合うものを選ぶといいと思います。