食
10月18日は「冷凍食品の日」 冷凍食品の気になるあれこれをメーカーに聞いてみた
公開日: / 更新日:
10月18日は「冷凍食品の日」。便利なだけでなくバリエーションも豊富な冷凍食品ですが、手軽な分なんとなく罪悪感を覚えてしまうほか、保存料や添加物などが気になり体に良くないかも……といったイメージを持つ方がいるかもしれません。食品としての安全性について、どういった取り組みをしているのか、大手冷凍食品メーカーのひとつであるニチレイフーズ株式会社マーケティング部広報グループの宮嶋美保さんに話を聞きました。
◇ ◇ ◇
冷凍食品は、ほかの加工食品よりも食品添加物を使っている?
――冷凍食品を使うのに抵抗感を覚える方もいますが、ほかの加工食品や市販のお惣菜などと比較して、保存料や食品添加物の使用量は多いのでしょうか?
「2000年代初頭に冷凍商品の安全性について不安を感じさせる事故が起こり、食品添加物――なかでも保存料や着色料などへの不安感を覚える方がいらっしゃいました。しかし、冷凍食品だからといって、ほかの加工食品などより多くの食品添加物を使っているわけではありません。
もともと、保存料は腐敗や食中毒の原因になる細菌の増殖を抑制するために使われるもの。細菌は低温状態では活動できないため、一般的なお惣菜と比較すると、マイナス18度以下で保存される冷凍食品は保存料を使用する必要がないのです。
ただし、冷凍はあくまで細菌の動きを一時的に止めるだけで、死滅させるわけではありません。解凍した冷凍食品は普通の食品と同様に、一定の温度以上になると細菌や食中毒菌が増殖します。とくにお弁当に冷凍食品を自然解凍で入れるときは注意が必要です。食酢や食品添加物のクエン酸、ビタミンCなど、菌の増加をゆるやかにする工夫をしている『自然解凍OK』などの表示がある商品を選んだほうが良いでしょう」
――冷凍することで味や栄養が劣化することはありませんか?
「冷凍することで栄養の変化はありませんが、食感や味が変わる食品もあります。たとえば、レタスを冷凍・解凍したらシャキシャキとした食感は失われますし、キノコは冷凍することで細胞壁が壊れ、旨味がアップします。
こうした食材としての特性や安全性を考慮し、冷凍によっておいしさを損なわないよう、食品衛生法で使用が認められている添加物を使用している商品もあります。とはいえ、これも『冷凍食品だから』ということではなく、一般的な加工食品でも同じことです」