海外ニュース
“ヨン様”ブームを巻き起こした「冬ソナ」から20年 ロケ地となった春川の今
公開日: / 更新日:
ソウル市内から春川市へ 江原ドラマギャラリーには「冬ソナ」の思い出が
「冬ソナ」の記憶をたどるためソウルを離れ、南春川駅に向かいました。ソウルから京春線に乗って2時間弱。駅から徒歩10分ほどに位置する江原総合観光案内所内の「江原ドラマギャラリー」を訪れると、そこには「冬ソナ」の思い出があふれていました。
エントランス右側のガラスの壁面には、ユジンを後ろから抱き締めるチュンサンの写真。小さな階段の右側にもふたりが並んで微笑む写真が静かに飾られています。またしてもセピア色に変色しているところに長い年月を感じます。向かいには“ヨン様”とチェ・ジウの金色の手形と直筆サインがありました。手を重ねてみると、チェ・ジウの手のひらは意外なほど小さいです。
奥に進むと、チュンサンとユジンが初デートをした南怡島(ナミソム)のロマンチックな風景が再現されていました。木製ベンチの上にちょこんと置かれた小さな雪だるま、雪で覆われたメタセコイアの並木道の大きな写真、チュンサンの実家のレプリカとピアノ……。当時、「冬ソナ」を夢中で観ていたファンのひとりとして懐かしさがあふれます。
展示物のなかには、ユジンがチュンサンを待ち続けた春川市内の街の紹介文があり、さらに雪が降る春川明洞通りがひときわきらびやかで、この通りを訪れる大勢の観光客の写真もありました。今はどうなっているのでしょうか。江原総合観光案内所から徒歩20分ほどの春川中央市場、そして隣接する春川明洞通りに向かいました。
巨大なアーケード内には服、雑貨、飲食店が軒を連ね、にぎわっています。お昼時のためクッス(うどん)店には長い行列。その先にあるのが春川明洞通りです。アーケードを抜けて少し歩くとすぐに、チュンサンとユジンが抱き合う銅像が目に飛び込んできました。
足元には“ヨン様”とチェ・ジウの手形が並び、その下には韓国語、英語、中国語、そして日本語で「彼らにとって初恋とは選択ではなく、運命だった」という説明文が。この「運命」という言葉に切なくなります。なぜなら、「冬ソナ」ファンがここまでたどり着いたことすら「運命」に思えてしまうからです。
この界隈には鶏の鍋料理スポットとして有名になった春川タッカルビ通りがあります。通りの入り口にもふたりが並ぶ巨大レリーフがありました。春川にとっても「冬ソナ」は観光振興を果たしてくれた大切なドラマというわけです。