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外国で職探しをしてわかった 日本と英国 労働で重視する価値観の違いとは 海外就職5つのステップも

公開日:  /  更新日:

著者:Moyo

どんな会社があるんだろうとワクワクした、カナリー・ワーフのオフィス群【写真:Moyo】
どんな会社があるんだろうとワクワクした、カナリー・ワーフのオフィス群【写真:Moyo】

 コロナ禍で留学などの海外長期滞在者が減少する一方で、永住者は増加。外務省の海外在留邦人数調査統計によると、2022年10月1日現在で永住者は過去最高の約55万7034人を記録し、日本人の海外流出が進んでいることがわかります。移住するとなれば、多くの人にとって必要になるのは現地での仕事です。ひょんなことから英国に移住、就職し、海外在住歴6年を超えたMoyoさんが、外国暮らしのリアルを綴るこの連載。第4回は、数年前は海外就職の「か」の字も考えたことがなかったMoyoさんが、英国での仕事探しの大変さを日本と比較します。

 ◇ ◇ ◇

異国で働く大変さ

 社会人5年目で日本の中小出版社を退職し、先々のことまではあまり考えずに、直感で英国へ語学留学を決めた私。私がこのとき取得した「Standard visitor visa」は、就労が一切認められていませんでした。仮に学生ビザだったとしても、週に働ける時間数は20時間と制限が設けられています。

 6か月間の短期留学が終わる頃、私は「Youth Mobility Scheme visa」(通称YMSビザ)を運良くゲットしました。YMSビザには就学や就労に関する制限はありません。そのため、学ぶのも働くのも旅行をするのも、英国でしかできない趣味に没頭するのも、すべては自分しだい。2年間という期間を使って自分の好きなことができるのが特権です。そこで私の次の目標は、英国でとにかく働くことに決まりました。

 結論からいうと、私は接客業でのアルバイトからスタートし、日系企業のオフィスワークに転職。そのあと、また運良く現地企業のオフィスワークに転職することができました。しかも、最初はYMSビザが切れるまでという契約でしたが、そこで就労ビザをスポンサーしてもらうことになり、気づけばそこに約5年勤めました。

 よく、英国の就労ビザ取得は難しいといわれていますし、私自身もこの展開はまったく予期していませんでした。しかし、自分なりの軸を持って動き続けていればミラクルは起こる! と思って、ぜひ諦めないでください。

 とはいえ、異国で知り合いもおらず、何も確かな情報がないなかで闇雲に仕事探しをするのは本当に大変なことだと思います。そこで、いろいろと私の過去の経験を交えて、お伝えできる情報を参考にしていただければ幸いです。

仕事を探す最初のステップは?

 まずは、英国での基本的な仕事探しのステップです。もちろん日本とは違う慣習もあれば、日本と似ている部分もあります。

 最初は何をどう探せばいいのかわからないかもしれません。私自身も、日本で英語を使って仕事をしていたわけでもなく、海外で働いた経験も一切なし。英語もままならない人間にどんな仕事ができるのか、あわよくば自分の経験をいかせる仕事はあるのかなど、最初はまったく見当もつきませんでした。

 ですが、基本的な流れは日英ほぼ一緒でした。だいたい以下のステップに分けられると思います。

1. 英語のCV、カバーレターを準備
2. 転職サイト、転職エージェンシーなどに登録して仕事検索
3. 気になる仕事に応募
4. インタビュー(面接)を数回(仕事によってはテストあり)
5. 内定

 手始めに、仕事を探せるウェブサイトなどで分析してみるといいと思います。Indeedなど海外求人も掲載している日本の転職情報サイトや、現地の転職エージェンシーをチェックして登録してみるのもいいかもしれません。また、日本人向けのコミュニティサイト「MixB」にも思いがけない仕事が掲載されていることもあるので、定期的にチェックするのもおすすめです。