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「プリンセスになりたいだけの平凡な男子です」 憧れ抱いた23歳がアリエルになるまで

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部/クロスメディアチーム

アリエルになりきる夢を叶えた、にこさんのディズニー仮装が大反響【写真提供:にこ(@nicodisney_)さん】
アリエルになりきる夢を叶えた、にこさんのディズニー仮装が大反響【写真提供:にこ(@nicodisney_)さん】

「だって最強にかわいいですもん、アリエル」――。子どもの頃から抱いてきた、ディズニー映画『リトル・マーメイド』の主人公アリエルになりきるという夢を実現した23歳の男性のコスプレ姿が、SNSで話題を集めました。東京ディズニーシーで撮影された、人魚の姿とウエディングドレス姿のディズニー仮装が大反響です。コツコツと自分磨きを続け、メイクも徹底研究。おしゃれやかわいさの追求は「自分のしたいようにすればいい。自己表現に男女も年齢もありません」。自分の気持ちを大切に生きる人生物語について話を伺いました。

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東京ディズニーシーでフル仮装 メイクは「ナチュラルな目元を大事に」

 赤髪の人魚のアリエルの仮装で、幸せオーラ満点の笑顔。「小さい頃、ズボンの片側に両足を突っ込んで、アリエルの真似をしてた。親にバレるのが怖くてこっそりと…そんな僕が23歳にして人魚のアリエルになれるなんて、こんな奇跡ありますか??」。あふれる思いが記されています。

 輝くような純白ウエディングドレスの写真には、「男の子でも憧れのアリエルになれたし、仮装という形でウェディングドレスを着れた!! これからの人生もう何だってできる気分」と、万感の思いが綴られています。

 投稿者は、にこ(@nicodisney_)さん。大学を卒業したばかりでエンタメ業界で海外関連の仕事をしているそうです。X(ツイッター)の自己紹介欄では「プリンセスになりたいだけの平凡な男子です」と書いています。「性自認も体も男性です。かわいくなりたい、女性らしさを追求したいという気持ちが強いので、厳密にはLGBTQのQに当たるようですが、定義にこだわりはないので素直に男性と言っています」と教えてくれました。

 今回のコスプレは、ディズニーキャラクターのフル仮装が可能な期間限定の「ディズニー・ハロウィーン」(10月31日で終了)で、9月にウエディングドレス姿、10月に人魚姿をカメラにおさめました。衣装は「シークレットハニーというブランドのディズニーコラボ商品で、ウイッグのみ自分で用意しました」。

 メイクのこだわりポイントは4つ。「(1)アメリカで購入したメイベリンニューヨークなどのコスメで彩度の高さを意識した (2)下唇のリップだけ広めに塗り、男性らしい面長を和らげ柔らかい印象を出した (3)一度ブラウンメイクを完成させ、その上から赤いアイシャドウを重ね塗りしていくことでなじませた (4)つけまつげを使わず、ナチュラルな目元を大事にした」といいます。自らを素材と捉えて、自己分析とトライアンドエラーを繰り返し、「最大限アリエルを表現」したそうです。

 にこさんは人魚のアリエルに憧れ、魅了された人生を送ってきました。

「幼稚園児の頃、リトル・マーメイド好きの母がよく映画を見せてくれたことがきっかけです。特徴的な赤髪に美しい緑のヒレを持つアリエルが、海の世界を自由に泳ぐ姿にときめいたのを覚えています。多分、女の子たちがアリエルに憧れる理由となんら変わらなかったと思います」。大人になってからは、「陸という未知の世界に憧れるアリエルに、人魚のプリンセスという非日常の存在に憧れる自分を当てはめ、さらに生き様に共感しました」と言います。

 アリエルに近づくため、外見のかわいさだけでなく、内面の自分磨きも強く意識。英語の勉強にも励んだそうです。

「吹き替えだけでなく、アリエルが感じた本当の心情を理解するために英語を本気で学びました。大学時代にアメリカの州立大学に交換留学したり、フィリピンで働いたこともあります。このときにいろんな価値観を学び、より自分らしくいられるようになりました。英語力もそれなりに伸び、入学時にTOEIC380点でしたが、卒業時には945点まで成長しました」。驚きのスコアです。

 その結果、作品内でアリエルが発する英語表現から細かな心情を捉えられるようになるという大きな成果が出ました。「例えば、歌には『What’s a fire?』とありますが、不可算名詞のfireに数を表すaをつけることは不自然です。これは海に住むアリエルが火を知らず、数えられるものだと思っているからこその誤った表現なんです。このように、英語でしか読み取れない心情の表れがたくさんあることに気づき、より憧れに近づけたと感じました」と実感を込めます。