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災害時にも役立つ 登山、バックパックキャンピングに簡単でおいしい ナチュラリストが伝えるトレイル飯

公開日:  /  更新日:

著者:小田島 勢子

キャンプサイトから伸びるトレイルへ【写真:小田島勢子】
キャンプサイトから伸びるトレイルへ【写真:小田島勢子】

 自然食のアドバイザーでナチュラリストの小田島勢子さん。米ロサンゼルスの片隅に建つ築70年の平屋で、夫と娘3人と暮らしています。家族でよくキャンプやトレイルハイキングへ出かけるという小田島さんが、今回は災害時にも役立つトレイル食をレクチャー。材料をすべて入れてお湯を注ぐだけという、手軽かつ安全なレシピです。

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普段のお弁当で重宝しているのはガラスと曲げわっぱ

 紅葉の秋、ハイキングや登山へ行く人も多いのではないでしょうか。我が家も11月のサンクスギビングホリデーは毎年、山へ向かいます。

 この時期、山のトレイルはキノコや木の実、フルーツ、そして冬眠前の動物たちでにぎやか。道中で出くわすイベントも多く、気温も最適でいつもより長距離、長時間の旅になります。

 長時間のトレイルハイキングや登山では、心や足取りの軽快さをキープできるように、持ち物はできるだけ軽くしたいものです。今回は、荷物が少なく済み、簡単で安心して作れる、我が家のおいしいトレイル食についてお話ししたいと思います。

 我が家では、学校や職場、ドライブなど、普段のお出かけに持っていくお弁当の容器にガラスや曲げわっぱを使います。いずれも再利用でき、洗剤をあまり使わなくても洗えるのが特徴です。

 また、ガラスは比較的傷がつきにくく、スギやヒノキを使用しているわっぱには抗菌作用があります。プラスチック製のものよりも中身がすえ(饐え)にくいうえに、より長期間清潔に保てて使いやすいので、我が家ではとても出番が多い素材です。

 その反面、ガラスは重たいという欠点が。また、わっぱは汁漏れすることがあるため、アウトドアのアクティビティや長時間、時によっては数日もの間、バックパックに入れて持ち運ぶには向いていないと感じています。

キャンプやトレイルにはシリコン製の保存容器が便利!

選ぶ経木は、荒廃が進んだ森林の木を使用したもの【写真:小田島勢子】
選ぶ経木は、荒廃が進んだ森林の木を使用したもの【写真:小田島勢子】

 そんなとき、我が家ではガラスやわっぱの代わりに、サステナブルで使いやすい米ブランドのジップ製シリコン容器と、購入して何年も経つBPAフリーのプラスチック製容器に経木(木を薄く削り乾燥させて作る日本伝統の包装材)を敷き、おにぎりやサンドイッチを持ち運んでいます。

 ただ、おにぎりやサンドイッチですと、早めに食べるには向いていますが、長時間の持ち運びには向きません。高温下では時にすえてしまったり、逆に寒い季節には冷たくカチカチになったおにぎりを食すことになったりします。

 長旅中は、食をあと少し楽しみたいなと思うことがあります。そんなときのカップラーメンとお湯(または湯を沸かすためのコンロを持ち運ぶバックパッカーも)は、世界中で愛されている画期的な簡単食といっても良いでしょう。

 お湯が確保できる環境でさえあれば、災害時にも大変役に立ちますし、近年は添加物の入っていないものや、容器がBPAフリーのものも販売されています。