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災害時にも役立つ 登山、バックパックキャンピングに簡単でおいしい ナチュラリストが伝えるトレイル飯

公開日:  /  更新日:

著者:小田島 勢子

容器に材料とお湯を注ぐだけ 簡単トレイル食レシピ

愛用しているシリコン容器。乾燥クスクスとオイルサーディンも【写真:小田島勢子】
愛用しているシリコン容器。乾燥クスクスとオイルサーディンも【写真:小田島勢子】

 我が家では、災害時にも向けた長期保存食を常備しています。缶詰めやパウチのカレー、瓶入りの塩漬け、酢漬け、オイル漬けの野菜類。そんななかで、キャンプや長距離トレイルでも使えるよう少しずつ形になっていったのが、我が家の自家製トレイル食です。

 そのひとつが「クスクスとオイルサーディン、ドライバジル(またはドライパセリ)のシリコン容器食」。米やパスタは、ゆでたり炊いたりするためのカロリー(火のエネルギー)が多く必要なので、非常時や出先では効率が良くありません。

 一方、クスクスは世界最小のパスタとも呼ばれる、セモリナ粉100%のパスタです。普通のパスタと違う点は、ゆでる必要がないこと。非常に小さな粒になっていて、熱いお湯をかけて蒸らすだけで食べられます。

【材料】(2人分)
ドライクスクス(セモリナ粉100%のパスタの粒) 100g
オイルサーディン   1缶
ガーリックパウダー  小さじ1/4
クミンパウダー    小さじ1/8
塩          小さじ1/2
ドライパセリやバジル 小さじ1

【作り方】
1. 材料をすべて、シリコン容器やスープ用の魔法瓶に入れる(オイルサーディンはオイルまですべて入れる)
2. 1に沸騰したお湯150mlを注ぎ、5~10分待てば完成

 このレシピは、外出する前に容器へオイルサーディン以外のドライなものをすべて入れて持っていけるよう、できるだけ材料を減らしているのがポイント。自宅で客人を招いた食卓に出す場合、新鮮な野菜も混ぜ込めば、彩りの良いおいしくおしゃれな一品になります。

 保存食や非常食も、日常使いしてみることで、おいしさや便利さ、さらなる暮らしのアイデアとなるかもしれません。

(小田島 勢子)

小田島 勢子(おだしま・せいこ)

ナチュラリスト。結婚を機に2004年に南カリフォルニア州へ移住し、3人の女の子を米国で出産。ロサンゼルスの片田舎でバックヤードに鶏たちと豚のスイ、犬のトウフとともに自然に囲まれた生活を送る。母になったことをきっかけに食や環境の大切さを改めて感じ、できることからコツコツと、手作り調味料や発酵食品、スーパーフードやリビングフードを取り入れた食生活をメインに、食べるものは「できるだけ子どもと一緒に作る」「残さない」がモットー。2015年に「RUSTIC」を設立。日本で取得した調理師の知識や経験を生かして食のアドバイザー、ライフスタイルのコーディネーターとして活動。日米プロスポーツ選手やアクション映画俳優の身体作りのアドバイザー、みそ、お酢、漬け物など発酵食品作りの講師、創作料理のケータリングなど幅広い分野で活躍。
https://rusticfarmla.com/