キックとパンチで「腸にアプローチ」　キックボクシングでストレスまでスッキリ

　キックボクシングジム「バーネススタイル」では、「ビーアールオーミックスワンフローラ（BRO_MIX1 FLORA）」という腸にアプローチしながらダイエット効果も期待できるプログラムが人気だそうです。こちらも「暗闇」で行うトレーニングで、サンドバックに向かってパンチやキックをひたすら繰り出します。

　挑戦したのは、初めての人にお勧めの基礎の動作を習う時間も含まれている45分のコース。通常のコースは30分だそうです。30分というと、ちょっと運動時間が短いようにも思えますが、インストラクターのKANAKOさんによると「集中力が高い状態でできるのは30分ほど」なのだとか。たった30分ではありますが、無酸素運動と有酸素運動を組み合わた短期集中型の「濃い」プログラム。短時間で終わるので早朝クラスで仕事前に「朝活」をする人も多いといいます。

　スタジオは運動による発汗を促進する室温30度。暗闇の中にナンバーが書かれたサンドバッグが立っています。インストラクターはナンバーで動きを指示し、受講者はそのナンバーの書かれたところを足で蹴ったり、手で殴ったりするという仕組みです。

激しく繰り返すキックとパンチ　間にマインドフルネスの時間を挟むことでより効果的に

　さっそくプログラムがスタート。「バーネススタイル」ではすべてのプログラムでボクシングに加え、今注目されているマインドフルネスが盛り込まれています。それにより30分の中でスイッチをオン・オフし、集中し続けながら運動できるといいます。プログラムの最初も、まずは集中し、呼吸を整えます。

　キックボクシングでは足を蹴りだす際に回旋運動をしますが、これがおなかや腰まわりの筋肉や体幹をささえる腸腰筋、そして腸に刺激を与えてくれます。またパンチは二の腕シェイプ効果も期待。さらにずっとステップを踏み続けるため、個人差はありますが、脂肪燃焼量も最大約850カロリーともいわれ、それも納得。腸活のみならず全身をシェイプするのも狙い。そして普段しない動きの連続で結構きつい。

　暗闇の中でノリのいい音楽にのせて行われるレッスンは、まるでライブハウスに来ているような感覚に。さらにインストラクターのテンポのいい指示だしもDJっぽく、普通ならできそうにないとあきらめてしまいがちな動きも、なぜかできてしまうので不思議。

　45分のレッスンでは、8曲のクラブミュージックのような音楽が流れます。折り返しのタイミングで2度目のマインドフルネスの時間。動と静、オンとオフの差が大きいですが、これが効率を高めてくれるそうです。また、パンチやキックだけでなく、寝そべってお尻の筋肉や腹筋を鍛えるエクササイズも。そしてフィニッシュに向かうにつれて、どんどんパンチやキックの難易度もあがってきて汗がダラダラと止まらない！　最後はまたゆっくりと目を閉じ、マインドフルネスの時間に。体だけでなく精神も整えてレッスンは終了です。

　翌日しっかり筋肉痛になり、特におなかは声を出して笑うと痛みを感じるくらいで、普段いかに運動していないのかを思い知りました。全身の引き締めや腸のはたらきに期待が高まるだけでなく、ストレス発散になりました。

　暗闇で行うエクササイズは、汗だらだらになっても、多少ぎこちない動きでも周囲の目を気にせず、ノリの良い音楽の効果もあってハイテンションに。ふだん運動が苦手で体を動かすことに慣れていない私のような人間こそ、没入感が高まる場なのかもしれません。