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Xで有名な「のりふみさん」ってどんな人? たった2年で人気企業アカウントに 担当者の信念とは
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インパクトを残すための工夫など試行錯誤
塙さんがX担当になってまず始めたことは、人間味があるあいさつや、リプライに対して積極的に反応する投稿です。ところが、当初はそう順調にはいかず。プレゼントキャンペーン告知を絞って、レシピ投稿などを増やしたことで、最初の半年間はフォロワーが減少していったといいます。
「レシピをながーく事細かに書いていたんですよ。そしてホームページに載っている画像をそのままアップするというのをやっていたんですけど、企業が細かく書いても宣伝感があって、まあやっぱり見ないですよね」
そこで、塙さんは試行錯誤。投稿の印象を残すために、文字だけでなく顔文字を効果的に使って、投稿の欄が長く、かつ見やすくなるように工夫しました。逆にレシピは文を短く、レシピの画像を目立たせるようにしています。また、SNS上ではおもしろい人が注目されると思い、機械的な投稿ではなく、人間味のある投稿を意識。朝のあいさつから始めて、レシピで終わるよう、一日に複数回投稿するようにもなりました。
「SNSで大事なことは、人としても大事なことだと思っています。あいさつはほかの企業さんたちもすでに実践していましたし、そういうところから学ぶこともとても多かったですね」
一つひとつに、あいさつやお礼を送るのがモットー
SNSでもリアルでも、礼儀を欠いてはいけないと塙さん。同社にマーケティング部はないため、手探り状態でそうした投稿を続けていくと、半年後から徐々にフォロワーが増えていったといいます。
「朝のあいさつだけで100件くらいリプライが来て、一つひとつにお返事しようとなるべく努力しています。返せなかった場合は、謝ることも大事。そうすると、フォロワーさんも『わかったよー』って理解してくれるんです。そうやってコミュニケーションを取って理解し合えれば、いわゆる“炎上”とかにもなりにくいと思うんです」
そして、増え始めたフォロワーは10万人を突破。さらに、冒頭の「のりふみ」事件が2022年2月に起きて以降は、毎月1万人ペースで増え続け、1年で倍以上に。そして現在は、32.6万人(2023年12月5日現在)になりました。
SNSには“自分”を出さないように気をつけていると語っていた塙さん。しかし、多くの人が文字を通して塙さんに惹かれ、信頼し、コミュニケーションを楽しんでいることがうかがえます。「のりふみさん」の素顔は、投稿そのままの、まっすぐな人間性を持った男性だったのです。
次回は、多くの人を虜にする、「のりふみさん」が数々生み出してきたハッシュタグの秘密に迫ります。
(Hint-Pot編集部・白石 あゆみ)