海外ニュース
日本の休日は少ない? 英国との違いを比較 日本人に長期休暇が根づかない理由とは
公開日: / 更新日:
もうすぐ年末年始休み。この時期になると、有給をくっつけて「最大○連休」などとニュースになりますが、一般的に日本は長期休暇が取りにくいといわれています。実際のところ、海外と比べてどうなのでしょうか? ひょんなことから英国に移住、就職し、海外在住歴6年を超えたMoyoさんが外国暮らしのリアルを綴るこの連載。第10回は、日本とはまったく違う英国の休暇についてです。
◇ ◇ ◇
日本の職場は有給取得がしにくかった…英国との違いは?
有給休暇消化が義務化された2019年の労働基準法改正は、記憶に新しいですよね。私もこのニュースを聞いたとき、「自分が日本で働いていたときにしっかり対策されていれば、少しは違ったのかな」と頭をよぎりました。
当時働いていた中小の出版社は休暇が取得しにくく、約5年の間に使った有休は片手で足りるほどでしょうか。結局、毎年の夏休み(3日間)以外で記憶にあるのは、本当に緊急時のみでした。
また、有給を取るのには理由が必要だったのを覚えています。本来は会社側に理由を申告する義務はないのですが、有給休暇の申請書には理由を書く欄があり、私用を書くのは精神的なハードルが高かったのです。みなさんも似たような経験をしているかもしれません。
それでは、英国での休暇事情とはどのようなものでしょうか。私はその後、英国に移住し、現地の企業で働き始めました。その間に語学留学を経たこともあり、そのときには体も頭もリフレッシュできた状態。日本であれだけ欲しがっていた長いホリデーへの熱が、少し冷めていました。
しかし、そうは問屋が卸しません。英国では祝日とは別に、年間最低25日の有給休暇を取るように定められているので、いつ頃ホリデーを取るかある程度シミュレーション、計算しなくてはならないのです。
同じチームの人と休みがかぶることを避けるためには、前もって計画することが少し重要になってきます。会社によっては「誕生日ホリデー」なるものもあり、その制度を使っていた私の会社も、年間25日に1日追加してくれていました。
ちなみに、日本の友人と話しているときに「25日もあるならめちゃくちゃ休めるね!」とよく言われましたが、日本には16日間の祝日があるのに対して、英国には年8日間のバンクホリデー(正月、イースター、クリスマスなど)しかありません。つまり、英国は長期休暇は取得しやすいですが、合計すると日本のほうが実際の休みが多いことになります。