仕事・人生
続いた訃報に後悔も 山田邦子さんが改めてお礼を言いたい先輩たちへの感謝の理由
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「ちゃんと会って『ありがとうございました』と感謝の気持ちを伝えたい」先輩たち
2月22日には笑福亭笑瓶さん、師走に入ったばかりの6日には島崎俊郎さんという盟友も旅立ちました。さまざまな思いがあるなか、だからこそ前向きにやっていきたいことあると山田さんは語ります。
「母を見送ったこともあるけど、『次は自分だな』って……。変な意味じゃなく順番だから、そういうことを考えるようになりました。年下の徹ちゃんやKANちゃんのように、順番通りじゃないことがあると、なおさらですよね。
だから本当にお世話になった先輩たちには、メールや手紙じゃなくて、ちゃんと会って『ありがとうございました』と感謝の気持ちを伝えたい。そしてもうひと言、何かお言葉をいただいておくべきだなって考えているんです。とくに、文枝さんとたけしさんにはね」
芸能界に入ってまもない頃の山田さんは、桂文枝さん――当時の三枝さんに初めて対面した際、思わず「桂三枝だ!」と言ってしまったそう。芸能界の大先輩である文枝さんは、怒るどころか「オヨヨ」と当時大人気のギャグで対応。その瞬間「こういう先輩になりたい」と思ったと話し、さらに、文枝さんは若い山田さんに芸能界でやっていくための対処法や考え方を教えてくれた恩人だと感謝しています。
また、お笑い番組で共演時間が長かった北野たけしさんは、いつもは「うるさい!」と叱りながらも、経験が浅いうえにコンビやトリオが多い現場で、ピン芸人である山田さんを気遣い、「ピン芸人だから、黙っていると周りをバカにしているように見えてしまう。黙るな、後ろに下がるな」とアドバイスしてくれたそうです。
文枝さんはともかく、たけしさんは改まって感謝を伝えようとしても、照れてしまうのでは? と聞くと、「逃げられそう?(笑) きっと照れて『わかってるよ!』と言われるだろうけど、一生分のお礼を言いたい。だからこそ、会わなきゃダメですね」と笑顔を見せました。
お世話になった先輩たちは、ふたりだけではありません。多くの先輩たちがいるなか、最近、番組での共演から、久しぶりにゆっくり会えた先輩がいると山田さんは明かします。
「直属の大先輩ともいえる片岡鶴太郎さん。ヨガを始められてから、なかなか会えなかったんですよ。でも最近、番組で一緒になったのをきっかけに『朝ごはんを食べに行こう』ってことになって。
それが朝、とんでもなく早くてね。5時半から朝ごはんだっていうんですよ。それで7時半には解散! ってもう、すごい時間でしょう(笑)」
そう言って大笑いしながら「とても楽しい時間だった」と、うれしそうな山田さん。
「鶴ちゃんにも、本当にお世話になったんですよ。先輩に『鶴ちゃん』って言っている段階で本当に失礼なんですけど(笑)。意地を張ったり、ひがんだり、いろんな時代もありましたが、そういうことを全部さらけ出しても、掛け値なく仲がいい尊敬できる先輩。
久しぶりにゆっくり話せて、朝ごはんを食べながら、最近はどうだとか、あれからどうしたとか……健在で、元気で、こちらもすっごく元気が出ましたね」
(Hint-Pot編集部・鍬田 美穂)