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「人工透析、怖くない?」 加藤茶さんはまさかの返答 体質改善に努めた綾菜さんの秘策とは
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「ザ・ドリフターズ」の加藤茶さんと結婚13年目になる、タレントの加藤綾菜さん。昨年はレシピ本「加藤家の食卓 医師と栄養士の先生に長生きする食事の作り方を習いに行ってきたレシピ集」(アスコム刊)を上梓するなど、仕事に家庭に奮闘した一年間だったといいます。重版8回というベストセラーの制作秘話や、加藤家ならではの減塩料理のコツ、健康づくりの秘訣をお聞きしました。
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「誰かの役に立てれば」との思いからレシピ本を出版
昨年は、ずっと勉強してきた減塩について、形にすることができました。加トちゃんは大動脈解離やパーキンソン症候群など、これまでに3度、大病を発症したことがあり、健康管理のために減塩料理について学び始めました。
減塩料理を作り始めた頃は、濃い味になれていたため「おいしくない」と食べてくれないことが多かった加トちゃん。目を離した隙にしょうゆやソースをかけてしまうこともよくありました。
減塩料理って本当に難しいんです。減塩レシピ本を買い漁って勉強しましたが、けっこう落とし穴が多くて。1人分の量だと思っていたら4人分と記載されていて、レシピ通りに作ってしまうと食事量が少なくなって痩せてしまうばかり。
このままじゃダメだと思い、専門家の先生がそろっている「健都(北大阪健康医療都市)」まで足を運び、そこで出会った国立循環器病研究センター(国循)の猪原匡史先生や田中勝久先生、そして医療基盤・健康・栄養研究所の小野玲先生に教えを請うようになりました。また、料理家の田村つぼみさんにサポートしていただき、オリジナルレシピを考案することになったんです。
減塩本が「これ以上広まると困る!」 加藤茶さんを悩ませた事件とは
試行錯誤の末にたどりついたのが「万能氷だし」です。これがなかなか味が決まらず、本当に大変でした。甘酒などいろいろなものを試して、これだ! と思ったのは「酒粕」。加トちゃんの出身、福島県には酒粕が名産の地域があり、料理に使ってみたところすごくおいしく仕上がったんです。
万能氷だしは、カツオだしをベースに、酒粕、タマネギ、ショウガを加えて煮出したもの。製氷皿で凍らせておけば、氷1個分の塩分が0.3グラムと、計算しやすいところもポイントです。
必要に応じて解凍し、さまざまな料理にアレンジすることができるのですが、この万能氷だしで料理を作るようにしたら、加トちゃんも「おいしい」と文句を言わずに食べてくれるようになりました。万能氷だしを作った際に出る、カツオ節などのだしがらを使った「めっちゃウマだしがら」も加トちゃんにすごく好評で、食が進まないときも、チキンや魚、ごはんにこれをかければパクパク食べてくれます。
自信を持っておいしいと言えるメニューを集めました。おかげさまで、昨年末の時点で重版はすでに8回に。本を読んだ多くの方から、応援のお手紙も届きました。なんと下は20代から上は80代まで、「これなら減塩できる」「週に2回くらいやってみる」と。いただいたお手紙は一通一通、大切に読んでいます。
レシピ本を出版したとき、加トちゃんは「この本が広まると困る!」なんて冗談を言っていました。それというのも、外食に行った先の大将が私のレシピ本を読んでくださっていて、減塩料理が出てきたり、すき焼きを食べにいったのにしゃぶしゃぶに変更になっていたり。せっかくのご褒美なのにちょっとかわいそうですが、たくさんの人が加トちゃんの健康を気遣ってくださって、とても幸せなことだと思います。