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ソファに“コロコロ”はNGの場合も プロが教えるきれいに掃除する方法とは

公開日:  /  更新日:

著者:和栗 恵

教えてくれた人:伊藤 まき

ソファの生地によっては、粘着クリーナーの使用はNG(写真はイメージ)【写真:写真AC】
ソファの生地によっては、粘着クリーナーの使用はNG(写真はイメージ)【写真:写真AC】

“コロコロ”こと粘着クリーナー(粘着ローラー)は、いまや掃除用具の定番品。髪の毛やペットの抜け毛など、細かなゴミやホコリを掃除するのに便利です。しかし、材質によっては「使っちゃダメ!」な場所も。クリンネスト2級を持つ掃除のプロ・伊藤まきさんによると、うっかりかけてしまいがちなのがソファ。粘着クリーナーをかける前にチェックが必要だといいます。

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ソファの掃除は洋服用のブラシやクリーナーがマスト

 髪の毛など、布地に絡むようにくっついたゴミを掃除するのに便利な粘着ローラー。近年では粘着力が強いタイプが発売されるなど、その進化には目を見張るものがあります。

 とても便利なものではありますが、注意してほしいのが使う場所。とくにソファは、生地によっては粘着テープによって毛羽立ってしまったり、粘着に引っ張られて起毛してしまったりすることがあり、せっかくの風合いを損ねる結果になってしまいます。

 また、粘着ローラーで取り除けるのは髪の毛など表面にあるゴミのみ。布地の隙間など細かな部分に入ってしまったホコリやダニの死骸など、小さなゴミをきれいにすることはできません。多少の手間はかかりますが、洋服用のブラシやクリーナーを生地の向きに合わせてかけ、内部のホコリをしっかり表に出してから、掃除機で優しく吸い取るようにするといいでしょう。

 なお、後付けのソファカバーをかけている場合は、コロコロをしてもソファ自体が傷むわけではないので問題ありません。ですが、やはり細かな部分(ソファカバーの下など)に汚れやゴミ、ダニの死骸などが残るので、定期的な掃除は必要です。

 ソファカバーを洗う際は、メーカーが推奨する洗濯法を守ることが肝心です。洗濯機・乾燥機を使用すると素材が伸縮してしまうこともありますので注意を。洗濯機で洗う際はたたんで洗濯ネットに入れ、おしゃれ着洗いモードで優しく洗います。乾燥する際は、乾燥機を避けて外干しするようにするといいでしょう。

 除菌消臭スプレーをすると、それだけでソファが洗ったようにきれいになる……というイメージを持っている人もいるでしょう。吹き付けた部分の除菌・消臭を一時的にすることはできますが、ソファ自体がきれいになっているわけではありません。ゴミやホコリ、汚れの成分などは残ったままなので、アレルギーや害虫予防のためにも、まめに掃除することをおすすめします。

(和栗 恵)

伊藤 まき(いとう・まき)

整理収納アドバイザー1級、クリンネスト2級。ホテル清掃員や国鉄系レストランの厨房、内装会社、デパートの搬入搬出などで経験を積み、出版社に入社したのち独立。掃除しながら片づける「整理収納のプロフェッショナル」として各種ウェブメディアで記事を手がけ、掃除本の編集ライターとしても活躍中。
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