猫風邪がきっかけで引き取ることに　末っ子気質のやんちゃ坊主「小鉄」くん

　そして、最後にやってきたのが7月に保護したばかりの「小鉄」くん。多頭飼い崩壊現場で瀕死の状態だったところをボランティアさんと一緒に保護したそうです。

　当初は「一時預かり」のつもりでお世話をしていましたが、その間に小鉄くんは猫風邪にかかり、長期治療が必要となったため、迎え入れることにしたそうです。小鉄くんはとても我慢強く、注射や投薬、点眼など、様々な処置をされても一度も声をあげることなかったといいます。体は小さいけど鋼のようなたくましさがあるようです。

　今は子ねこの特権か、「自分が一番」だと勘違い(?)してやりたい放題！“食いしん坊の暴れん坊将軍”状態なのだとか。

　また、とてもやんちゃな小鉄くんは、生後2か月にもなっていない頃、自力でキャットタワーの一番上まで登ったことがあったそうです。そこでテテくんやうずらちゃんが降りるのをじーっと見ていたと思ったら、小鉄くんも突然思い切りジャンプ！　そしてなんと床に真っ逆さま。頭と背中を強打したにもかかわらず、平気な顔でテテくんの後を追いかけていたのには、飼い主さんもとても驚いたそう。

“幸せとは何か”を考え温かな家族を築く一家

　そんな“トリオ”と飼い主さんの生活。飼い主さんはこう言います。

「ねこにとっての幸せって何なのか、正直分かりません。飼いねこになることが必ずしも幸せだとは思わないし、外ねこだからといって不幸だとも言えません。ただ思うのは、命の危険がある時は手を差し伸べなければ救われないということです」

「我が家のねこ達は命の危険があり、縁あって家族になりました。果たして、彼らは幸せなのだろうか……と思うこともあります。でも少なくとも私は、ご飯を食べてる姿、頭を撫でて～！　とすり寄ってくる姿、帰宅すると出迎えてくれる姿、安らかに眠っている姿、オモチャを持ってくる姿、そのすべてに幸せを感じています。たぶん、私達の思いは伝わっていると信じているからこそ家族として暮らしていけるのでしょう」

　3匹それぞれへの飼い主さんの強い愛情が感じられます。
そしてテテくん、うずらちゃん、小鉄くん。縁あって一緒に暮らすことになったねこ同士3匹の強い絆。誰か1匹でもいないとダメ。みんながみんなを必要としているそうです。保護される前はみんな辛く過酷な環境だったけれど、今ではこんなにもあたたかな家族がそばにいます。

　もし飼い主さんが手を差し伸べなければ、繋がることのなかった命なのかもしれません。3匹のねこたちは、そんなこれからもずっと飼い主さんを愛し、癒やし続けてくれることでしょう。

（猫ねこ部）

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