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日本でホットケーキと言われるのはなぜ? パンケーキとの違い 森永製菓に聞いた

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著者:Hint-Pot編集部

喫茶店などで提供される一般的なホットケーキ(写真はイメージ)【写真:写真AC】
喫茶店などで提供される一般的なホットケーキ(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 寒い冬はとくに、焼き立て熱々を食べるのがおいしいホットケーキ。しかし、「パンケーキ」との違いを疑問に思ったことはありませんか? 1月25日の「ホットケーキの日」にちなみ、ホットケーキの歴史を紐解いてみましょう。記念日を制定した森永製菓株式会社から、マーケティング本部の松原千明さんに話を伺いました。

 ◇ ◇ ◇

切り離して語ることは不可 ホットケーキとパンケーキの歴史

──そもそも、ホットケーキとパンケーキは違うものなのでしょうか。

「まず、パンケーキの『パン』に『フライパン』という意味があり、小麦粉を主原料としたものを丸型に焼いたものが、すべて『パンケーキ』になります。ですから、ホットケーキはパンケーキの一種になります」

──パンケーキの起源はいつ頃なのでしょうか。

「古代エジプト時代には、ピザの原型ともいえるようなものが誕生していたという記録も残っていますし、英語の『pancake(パンケーキ)』という言葉は1430年に登場しています。英国ではキリスト教の復活祭(イースター)の前に40日間、断食を行うのですが、その断食期間(四旬節)前に栄養価の高いものを食べる習慣があったようで、そのときに食べていたのが小麦粉に卵や牛乳などを混ぜて焼く『パンケーキ』だったそうです」

──ホットケーキが誕生したのはいつ頃だったのでしょうか。

「現在のホットケーキミックスに近い、『プレミックス』が誕生したのは1848年。米国で初めて作られたようです。これは小麦粉を主原料として、砂糖などのおいしく作るための材料がすべて混ぜ込まれていたもので、米国の『セルフライジングフラワー』という商品が当時、非常に流行したそうです」

──日本にはいつ頃、入ってきたのでしょうか。

「記録によりますと、日本にはまず1884年、ウィレム・チャンブル著、文部省が翻訳した『百科全書』に、『パンケーキの作り方』が紹介されていたそうです。当時は、日本語で『薄餅』と書かれており、そこに『パンケーキ』とルビが振られていたそうです。これが、日本におけるパンケーキの最初のタッチポイントだったと考えられています。その後、1923年にパンケーキはデパートの食堂で『ハットケーキ』として提供され、1931年にはホーム食品さんから『ホットケーキの素』が発売。これが、日本におけるホットケーキミックスの第1号になります」

1月25日はホットケーキの日 制定のいきさつは?

──パンケーキ→ハットケーキ→ホットケーキと名称が変化していますが、最終的に「ホットケーキ」になった理由はわかっているのでしょうか。

「日本では、英語の『ブレッド』のことを『パン』と呼びますよね? なので、そのまま『パンケーキ』という呼び方を採用してしまうと、ブレッドのパンと混同してしまいます。そこで誤解を防ぐために『パンケーキ』ではなく、出来立てホカホカの温かいものを食べることから『ホットケーキ』になったのではないか、といわれています」

──現代では、ホットケーキは日本人にとってなじみのある食べ物です。1月25日を「ホットケーキの日」と制定されたのは森永製菓さんだと伺いましたが、どんな経緯からなのでしょうか。

「基本的に弊社の製品である『ホットケーキミックス』は手作り市場が盛り上がる、12月のクリスマスシーズンから2月のバレンタインデー、3月のホワイトデーと冬場に需要期を迎えます。そんななか、1902年1月25日に北海道旭川市で日本の観測史上最低気温となるマイナス41度を記録したことを知り、需要期の真っ只中である1月にもできたてホカホカの温かいホットケーキを食べて体の芯まで温まっていただきたい、という願いを込めて、この日を『ホットケーキの日』とし、2014年10月31日に制定登録させていただきました」