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世界で人気が高まる日本酒 カップ酒4種を欧州人が飲み比べてみたら…意外な結果に
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日本酒の輸出量が13年連続増加しているのをご存知ですか? 輸出数量の第1位は米国で、高い人気を誇っています。そこで、夫の転勤で米フィラデルフィアへ移住し、現在はニューヨークに在住しているフリーアナウンサー・荒木優里さんが、現地に住む外国人の日本酒に対する感想をリポート。カップ酒を飲み比べてもらい、味を評価してもらいました(今回試飲したものはすべて米国内で販売されているものです)。
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ニューヨークは1月中旬頃から本格的な冬の到来
昨年に続き、今年も「暖冬?」と思われていたニューヨークですが、1月中旬に入ると、一気に本格的な冬が訪れました。日中も氷点下の日が続き、雪が積もる日もあります。
寒さでどうしても屋内にいる時間が長くなってしまいがちですが、この気温も一度経験してしまえば慣れっこに。最近では、気温が2度や3度でも活動しやすいと感じるようになりました。同じように、寒さに少し強くなった友人たちと一緒に外出する機会も増えてきて、冬のニューヨークを楽しんでいます。
さて、今回の検証は「日本のお酒に対する外国人の反応~カップ酒編~」です。前回に続き、米国在住ヨーロッパ出身の3人、イタリア人のダビデ、フランス人のアクセル、スペイン人のサウルに協力してもらいました。ニューヨークでも手に入れることができる「日本のカップ酒」を試飲してもらい、10点満点採点。率直な感想を聞きました。
ラインナップは、「秋鹿 純米酒」「菊水 ふなぐち 生原酒」「麒麟山 クラシック」「天吹 純米吟醸ひまわり酵母」の4種類。飲み方はすべて冷酒で味わってもらいました。日本酒はこれまでほとんど飲んだことがないという3人から、どんな感想が飛び出すのでしょうか。
大阪屈指の酒造会社の純米酒「秋鹿 純米酒」 1本目は難しいジャッジに
まず試飲してもらったのは、秋鹿酒造の「秋鹿 純米酒」。鹿と紅葉が描かれたかわいいパッケージが目を引く、大阪屈指の酒造の純米酒です。
しっかりと芳醇な香りを確かめてから、みんなで一口目を味わいました。「酸味を感じるね。なんだかウイスキーに近い気もする!」とダビデ。アクセルは「フルーティな良い香りがするけど、風味はそんなに強く感じないね」と2人とも可もなく不可もなくといった様子。サウルは「香りと味わいに違いがあるんだね。食べ物と合わせるとまた変わるのかなあ」と、香りから想像した味とは異なったテイストに少し驚いたようでした。
飲み慣れない日本酒のジャッジは難しかったようで、3人ともまずは中間点の5点というスタートに。この点数を基準にこれから飲み比べていきます。
日本酒の名産地・新潟生まれの「菊水 ふなぐち 生原酒」 1本目を上回る採点に
次は、本醸造生原酒の「菊水 ふなぐち 生原酒」。蔵元は、日本酒の一大産地である新潟県です。フレッシュながらも原酒らしい強さと、フルーティな香りが特徴です。
ひとくち飲むと、「このフルーティな香りは何だろう?」という話題で盛り上がったほど、果実味が強かったようです。ダビデはバナナ、アクセルはプラム、サウルはリンゴのようだと、三者三様に違ったたとえを挙げていました。
またダビデは、「かなり強めのアルコールを感じるけど、さっきのお酒よりも味わい深いね」と好印象。アクセルは「香りが良くて、アルコールをしっかりと感じるよ。デザートと一緒に飲むのもいいかも!」と新たな提案をしてくれました。一方のサウルは、「甘いジュースのような風味はするけど、強すぎなくていいね」とコメントしています。
採点は、ダビデは6.5点、アクセルは7点、サウルは6点と、全員が1本目を上回る点数になりました。