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世界で人気が高まる日本酒 カップ酒4種を欧州人が飲み比べてみたら…意外な結果に

公開日:  /  更新日:

著者:荒木 優里

淡麗辛口の蔵元が作る「麒麟山 クラシック」 全員が6点に

 続いては、麒麟山酒造の「麒麟山 クラシック」。新潟県を代表する淡麗辛口の蔵元が作ったお酒で、辛口のキレの良さと飲み飽きない味わいが人気です。

「甘みがあるけど、酸味も強いね。食事中より食後に飲むほうが良さそうだ」とダビデ。アクセルは「甘みはこれまでに飲んだ3種類の中ではちょうど中間だね。お寿司とは合いそう」と日本食との相性の良さを感じたようです。また、サウルは、「2番目に飲んだお酒(ふなぐち菊水 生原酒)と香りが似ていて、リンゴのような風味がする」とアクセル同様に、甘みが印象に残った様子です。

 気になる採点は、3人とも6点をつけました。ダビデとアクセルは2本目よりやや低めの評価に。サウルは同じ点数をつけました。

天吹酒造の「天吹 純米吟醸ひまわり酵母」 ひまわり風味にびっくり

 最後は、天吹酒造の「天吹 純米吟醸ひまわり酵母」。佐賀県の蔵元が販売する、ひまわり酵母を使った辛口のお酒です。

 ひまわり酵母を感じられるのかワクワクしつつ、いざ試飲。「ひまわりの種を食べたことがないからひまわりの風味はわからないけど、これまでで一番好きだよ」とダビデ。ただ、「それでも食事中は飲まないかなあ」と日本酒を飲むタイミングが気になる様子でした。

 アクセルも「とてもおいしいね。ひまわりの風味が分かるよ! 甘すぎず、強すぎず、いろんな食事にも合いそう」と満足げ。さらにサウルも、「風味のバランスがとれているね! 飲みやすいと思う」と口に合ったようです。

 試飲中の反応どおり、アクセルは高評価の8.5点、ダビデとサウルは7点という採点に。

日本のカップ酒4本を試飲してもらった結果は…?

 すべての採点を振り返ってみると、3人とも最高得点をつけたのは、最後に試飲した「天吹 純米吟醸ひまわり酵母」でした。はっきりとした味わいが心をつかんだようです。前回のビール編に比べると、比較的に辛めの点数でした。

 全体を通して、日本酒のアルコール度数の強さと繊細な味わいに3人とも驚いていた様子。ただ、欧米ではお酒は食事と一緒に楽しむものという食文化があるため、カップ酒と食事を合わせるのはイメージしにくかったようです。あくまでもディナーのあとに楽しむときのお酒、という意見でした。

 ちなみに今回、お酒と一緒に食べてもらおうと用意していた「さきいか」との相性はバッチリだったようで、3人とも気に入ってくれました。「日本酒はお魚や日本食と合うように作られているんだね」と感心しながら、日本の味を楽しんでくれたようです。

◇荒木優里(あらき・ゆり)
米ニューヨーク州在住のフリーアナウンサー。慶應義塾大学を卒業後、KSB瀬戸内海放送、テレビ埼玉で局アナウンサーとして勤務し、報道番組のキャスターや情報番組の中継リポーターなどを担当。2022年夏に渡米し、現在は初めての体験する海外生活での奮闘模様ぶりを日々発信中。

(荒木 優里)

荒木 優里(あらき・ゆり)

米ニューヨーク州在住のフリーアナウンサー。慶應義塾大学を卒業後、KSB瀬戸内海放送、テレビ埼玉で局アナとして勤務し、報道番組のキャスターや情報番組の中継リポーターなどを担当。2022年夏に渡米し、現在は初めて体験する海外生活での奮闘ぶりを日々発信中。