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中学受験で過ごした時間は「我が家にとって財産に」 母と息子が共に歩んだ3年間、当事者の本音
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中学受験の合否がほぼ出そろい、シーズンがひと区切りを迎えました。競争が激しくなっている中で、毎年、親子二人三脚の受験ドラマが繰り広げられています。今回、息子が中学受験を終えた2児の母に取材をさせていただきました。3年間の長い長い受験の過程、「獣医になる夢」を見据えて合格を果たした納得の第2志望校、息子と涙のハグ……。そして、自身には「今も忘れない」受験経験もあったそうです。苦難を乗り越えた“お受験実情”、当事者としての本音を伺いました。
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小学4年から準備始めて塾通い 「夢」を見据えて納得の第2志望校
家族構成は、夫と、今年2024年に中学受験を迎えた息子、2年後に迎える娘の4人家族。息子さんは小学4年から中学受験に向けた準備を始め、この2月4日で終了しました。
まず、志望校と受験結果を教えてもらいました。
埼玉受験 1月10日 合格 持ち偏差値同等
千葉受験 1月21日 合格 安全校 持ち偏差値以下
2月1日 AM PM 第2志望受験 合格 持ち偏差値+10
2月2日 AM 第一志望 不合格 持ち偏差値+20
2月4日 AM 第一志望リベンジ 不合格 同
4月からは第2志望の学校に進学するそうです。その先には、息子さんの大きな目標があります。「将来獣医になりたい」。この夢を目指す息子さんにとって、学校選びの基準はとても明確でした。「獣医学部への推薦が多く存在する、校内での授業が理系に強い、英語に力を入れている学校を選びました」。
そもそも、なぜ中学受験の選択肢をとったのでしょうか。
「受験を選んだきっかけは、習い事の部活が公立にはないことでした。私立でその部活がある学校を最初は目標としていました。そこから中学受験を目指す形として近所の塾へ入塾しました」
勉強を進めていく中で、規模の大きい塾から、少人数で手厚さを売りにしている塾への転塾も経験。塾の個別指導も組み合わせました。「算数に関してはもともと好きでしたが、得点科目としておきたかったため、5年夏から個別を併用しました。6年最後は、夏期講習の後から国語の個別も併用しました。算数だけは相当できましたが、国語が最後まで苦手でした」。不得意分野の克服には苦労したそうです。
成長期真っ盛りの息子さん。目指す学校の考え方は年々変化していきました。「志望校については、最後の最後まで本人と話し合いました。当初目標としていた『部活のある学校』という考えは、息子の中で獣医学部に行きたい気持ちが優先してきたり、夢が変わってきたりで、数年間で志望校も変わりました。実は出願も、受けていない学校に対し4つしています。精神状態や、その前日の体力、倍率なども考慮し、受ける学校をいくつか出願しておきました。結果、受けなかった学校が4つほどありましたが、『どこの学校に行こうが受かろうが、親としては万々歳だからすべてあなたが行きたい学校を優先するよ』と話していました」。息子さんの思いを尊重。親子のコミュニケーションはやはり大事になってきますね。