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どうぶつ

「野良で生きていく生命力はない」 2度目の脱走をした元保護猫を確保 自宅に施した逃走防止策とは

公開日:  /  更新日:

著者:峯田 淳

「もう逃がさないように」 自宅に施した脱走対策

仲良くくつろぐ3匹(左から)クールボーイ、ガトー、そうせき【写真:峯田淳】
仲良くくつろぐ3匹(左から)クールボーイ、ガトー、そうせき【写真:峯田淳】

 家に連れて帰り、捕獲器から出してあげると、クーは一目散にどこかに駆けあがって行きました。ジュテもガトーもクーのあまりの慌てぶりにポカーンとしています。「コイツ、またやっちまったな」。そんな表情にも思えました。

 ゆっちゃんと顔を見合わせ、再びやれやれです。すぐに保護猫だったクーをお世話してくれたMさんに連絡しました。

「捕まったの? よかった、よかった!」
「1週間、寝たり起きたりで疲れた」
「それにしても、よく捕まえたわね。実をいうと仕掛けても捕まらないことも多いの。それを言うと、あきらめちゃうんじゃないかと思って、言わなかったけど」
「えっ! そうなの。みんな捕まえるんだと思ったから、頑張ったのに」
「でも、よかった。もう逃がさないように、しっかりやってよ」

 Mさんによれば、ベランダやバルコニーから猫が逃げないようにネットを張る人が多く、それで手持ちのネットを送ってくれるといいます。2、3日後、Mさんからネットが届きましたが、どこに吊るせばいいかがわからず、別の方法を考えようということに。ゆっちゃんは100均に探しに出かけました。

100均の網でベランダからの逃走をブロック【写真:峯田淳】
100均の網でベランダからの逃走をブロック【写真:峯田淳】

 見つけたのはキッチンで使ったりする格子状の四角い網。45センチ×35センチくらいの白くコーティングしたもので、それを、クーが逃げ出したベランダの手すりに括りつけることに。網を並べて針金などで固定してみました。これなら猫が飛び上がっても網に掴まれそうにありません。我が家のグッドアイデア。

網戸を開けてしまわないよう端材でガード【写真:峯田淳】
網戸を開けてしまわないよう端材でガード【写真:峯田淳】

 網戸にはストッパーもつけているけど、開け放った際に飛び出す可能性が。そこで考えたのは、四角く細長い端財を使う方法です。網戸を動かないようにするため、網戸が移動する溝にちょうど入るくらいの端財を差し込みます。これなら動かない。用心のためにストッパーもつけ、二重にガードしました。これなら大丈夫。これもグッドアイデア。

ベランダに出しても逃げ出すことはない(左から)ガトーとそうせき【写真:峯田淳】
ベランダに出しても逃げ出すことはない(左から)ガトーとそうせき【写真:峯田淳】

 一番上のガトーは外に出ないし、下のそうせきはおっかながって、出そうとしても尻込みするほどです。問題はやはりクー。かわいそうだけど、ガトーとそうせきがベランダで遊んでいてもクーは出さないようにしています。「脱走猫」クーは出たがってかわいそうだけど、3度目を防ぐにはそうするしかありません。

(峯田 淳)

峯田 淳(みねた・あつし)

コラムニスト。1959年、山形県生まれ。埼玉大学教養学部卒。フリーランスを経て、1989年、夕刊紙「日刊ゲンダイ」入社。芸能と公営競技の担当を兼任。芸能文化編集部長を経て編集委員。2019年に退社しフリーに。著書に「日刊ゲンダイ」での連載をまとめた「おふくろメシ」(編著、TWJ刊、2017年)、全国の競輪場を回った「令和元年 競輪全43場 旅打ちグルメ放浪記」(徳間書店刊、2019年)などに加え、ウェブメディアで「ウチの猫がガンになりました」ほか愛猫に関するコラム記事を執筆、「日刊ゲンダイ」で「前田吟『男はつらいよ』を語る」を連載中。