3. 上着の豆知識　脱ぐもの、脱がなくていいものとは

　着物の上着にはさまざまなものがありますが、前が開いた「羽織（はおり）」は、式典会場で脱がなくてもマナー違反ではありません。

　したがって、寒さが苦手な方は羽織を選ぶといいかもしれません。また、この状態でも寒い場合は、ストールなどを上から巻いてさらに防寒するのもいいでしょう。

　一方、前が閉じている上着として「道行（みちゆき）」や「道中着（どうちゅうぎ）」というものがあり、こちらは脱ぎます。冬用のコートなども、式典会場では脱ぐのがマナーです。

　上着を脱いだら、衿の真ん中と袖の端を持って半分にたたみ、さらに袖を身頃側に折りたたんでから腕にかけると、コンパクトにまとまります。

　着慣れない着物で出かけるときは多少なりとも緊張するもの。我が子の晴れの日を気分良く過ごすためにも、ぜひ覚えておいてくださいね。

（橘川 麻実）