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2024年は印象派誕生150年の節目 「睡蓮」などモネの作品が日本各地で注目に

公開日:  /  更新日:

著者:横井 弘海

「モネ 連作の情景」より、左:「睡蓮の池」1918年頃 ハッソ・プラットナー・コレクション/右:「睡蓮」1897~1898年頃 ロサンゼルスカウンティ美術館【写真:横井弘海】
「モネ 連作の情景」より、左:「睡蓮の池」1918年頃 ハッソ・プラットナー・コレクション/右:「睡蓮」1897~1898年頃 ロサンゼルスカウンティ美術館【写真:横井弘海】

 今年は印象派が生まれて150年。昨年から印象派の展覧会が日本国内で次々に開催されています。名画ぞろいですが、なかでも見逃せないのは、巨匠クロード・モネが描いた「睡蓮」の数々でしょう。テレビ東京で活躍したフリーアナウンサーの横井弘海さんが、現在日本で楽しむことができる話題の名画をご紹介します。

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モネをはじめとする4人の画家が始まりの「印象派」 誕生150年の節目

 まずは「印象派」についておさらいしましょう。印象派とは、1860年代半ばにフランスで始まった芸術運動です。始まりは、同じアカデミーで出会ったクロード・モネ、ピエール・オーギュスト・ルノワール、アルフレッド・シスレー、フレデリック・バジールという4人の画家でした。

 彼らは共通して、風景やその当時の生活を描きたいとの思いを持ち、戸外でキャンバスに直接絵を描き、アトリエで仕上げる方法をとりました。こうすることで、光や大気の一瞬の印象をとらえ、目に映ったままの明るく鮮やかな景色を表現したのです。

 この仲間たちが初めて展覧会を開いたのが、150年前の1874年です。

 残念ながら、展覧会は保守的な画壇に酷評されました。そして、モネが出品した「印象・日の出」から、モネらの画風を意味する「印象派」という言葉が生まれたのです。

 初めは批判の的だった印象派の作品ですが、画商デュラン・リュエルによりアメリカ市場に販路が開けたことで、フランスのサロンにも受け入れられるようになったそうです。