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子どもの防犯対策 「いかのおすし」が合言葉 専門家に聞く親がやるべきこと
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春は新しい生活の始まり。なかでも新小学1年生となる子どもたちは、登下校や習い事に通うなど、今までと環境が大きく変わります。ワクワクや楽しみが増える一方、子どもに対するわいせつ事案や連れ去りなど、親としては心配なことも。大切な我が子が犯罪などに巻き込まれないため、どんなことをすればいいのでしょうか? これまで約180万人の小学生に対し、防犯の啓発をする出前授業を行っているセキュリティサービス大手の綜合警備保障株式会社(ALSOK)に、子どもたちを守るためにできること、やるべきことを伺いました。
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コロナ禍を経た今、改めて考えたい「子どもの安全を守る」対策
コロナ禍を経た今、新学期を前に、子どもたちの安全を守るためにできることを改めて考える時期にあるようです。2023(令和5)年版の警察白書によれば、13歳未満の子どもが犯罪に巻き込まれる件数は2013年の2万6783件から徐々に減少傾向にあり、2021年には8688件でしたが、翌2022年には再び9600件と微増(2017年の一部刑法改正により計上対象に変更あり)。また、略取・誘拐の被害者のうち小学生が約30%を占め、その約60%が女児というデータも出ています。
小さな子どもを持つ親にとって、子どもを犯罪から守るための対策は気になるところでしょう。とくに小学校の入学を機に、子どもがひとりで行動することが増えるため、子ども自身にも自分の身を守る意識を日頃から持たせることが大切になります。
では、どのように取り組んでいったら良いのでしょうか。HOME ALSOK事業部課長の松田博充さんは、親など大人たちが「近所で起きていることを調べて教えてあげる必要があります。意外に身近なところに危険が潜んでいること理解させるだけで、自分の身は自分で守るという意識につながります」と話します。
そして、いざというときに助けを求めることができる場所を、子どもと一緒に確認することも重要です。たとえば、通学路の近くある交番、コンビニエンスストアやスーパーマーケット、公共施設、見守りボランティアの大人がいる場所など。子ども自身が、逃げる場所や行き方を事前に把握しておけば、避難行動がとりやすくなるといいます。