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子どもとやるべき防犯対策 新生活開始前にできることとは 専門家に聞いた
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新学期が始まる4月。新入生に限らず、登下校や習い事に通うなど、子どもひとりでの行動も多くなります。また、親の仕事の都合などで、子どもがひとりで留守番をすることもあるでしょう。コロナ禍を経た今、子どもたちが犯罪に巻き込まれないよう、家庭ではどのような対策をすべきなのでしょうか。社会活動の一環として、子どもの防犯意識を高める「ALSOKあんしん教室」を全国の小学校で行うセキュリティサービス大手の綜合警備保障株式会社(ALSOK)に、話を伺いました。
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子どもの登下校の時間帯に、子どもの目線に合わせた情報共有を
小学校の新入学に向け防犯意識を高めるため、日頃からの情報共有は大切です。同社HOME ALSOK事業部課長の松田博充さんによると、まずは登下校する通学路を子どもと一緒に確認しておくことの重要性を訴えています。
「手をつないで一緒に子どもの目線で歩いてみる。それも、登校する朝と下校する時間帯がいいですね。子どもは前しか見ませんから、振り返ってみるとか、車が多いとか、信号があるのか――。見通しがいいけれど人通りが少ないなども把握してください」
帰宅後や休日も、遊びに行くなら「どこに行くの?」「誰と行くの?」「何時に帰るの?」と聞くこと、それを子ども自身の口で答えさせることも大事だそうです。予定の時間に帰ってこなければお友達の家に確認するなど、親が「なぜここまでやるのか」という防犯に対する姿勢を見せることが、子どもに責任を持たせることにもつながるといいます。
また高学年になると、子どもたちだけで自転車に乗って出かけるなど、行動範囲が広がるケースも多いでしょう。そのため、高架下や公園など町の細かい状況ごとに危険が潜む場所など、周辺環境を教えておく必要も出てくるといいます。
大切なのは信頼できる大人の存在です。「一番いいのは、怖い目に遭ったら『子ども110番の家』などに駆け込むこと。通学路にある場所を確認しておくのがいいでしょう」と松田さんはいいます。住宅街と田園地帯などでは環境に違いもありますが、駆け込む場所を知っておけば「それだけでも有効」とアドバイス。さらに「遠回りでも、できるだけ安全な場所、見通しがいい場所を選んで通学する」ことが大事だと教えています。