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日本の電車は静かすぎる? イギリスとのマナーの違い コロナ禍に見た忘れられない光景とは
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マナーだけでない問題だらけの交通機関
これまで3回にわたって、公共交通機関の遅延やマナーなどトラブル面に注目してきました。しかし、ほかにも日本に軍配があがる点があります。
それは設備面。イギリスの電車やバスの車内には、エアコンが一切ついていないのです。ニュースでも見聞きしたことがあるかもしれませんが、酷暑だったここ数年の夏は本当に地獄でした。いくら窓を開けても熱風が入ってくるだけで、みんな汗だらけ。強いストレスに耐えながら乗っています。
そんな状況ですから、コロナ禍には今でも忘れられない光景を目撃しました。滝のように汗をかいた人が椅子に座った途端、びしょびしょのTシャツを脱いで、マスクで体を拭き始めたのです。しかもそれはひとりではありませんでした。そして、汗びっしょりな体をしっかり椅子に密着させています。
もともと衛生面にはあまり期待を抱いていませんでしたが、この光景を見てから、自分が座る椅子はどんな汗や汚れが染み込んでいるんだろうと常に考えるようになってしまったのは、言うまでもありません。
そして現在住んでいるフランスでも、ほぼ似たような光景が繰り広げられています。なかでも目につくのが窓の汚さ。「世界の車窓から」もびっくり、外が一切クリアに見えないほどのホコリがびっしり。きれいな(はずの)外の景色の色合いを想像しながら旅するのも、また醍醐味なのかもしれません。
(Moyo)
Moyo(モヨ)
新卒採用で日本の出版社に入社するも、心身ともに疲弊し20代後半にノープランで退職。それまでの海外経験は数度の旅行程度だったが、イギリスへ語学留学ののち移住した。そのまま、あれよあれよと7年の月日が経ち、現在はフランスに在住。ライター、エディター、翻訳家、コンサルタントとして活動している。最近ようやくチーズのおいしさに少し目覚める。