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かわいらしい一面が話題になった千葉県警察の警察犬 年頭視閲から3か月…最近の活躍ぶりを聞いた
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日本で警察犬に選ばれている犬種は?
式典の様子を見ていて、その多くがジャーマンシェパードであることを不思議に思った人も少なくないでしょう。同県警では警察犬の犬種について制限を設けていませんが、適している犬種はあります。公益社団法人日本警察犬協会が警察犬として登録している、ジャーマンシェパード、ボクサー、ドーベルマン、エアデールテリア、ゴールデンレトリーバー、ラブラドールレトリーバー、コリーの7種です。
同県警の鑑識課に所属している直轄警察犬7匹のうち、6匹はジャーマンシェパードで、1匹はラブラドールレトリーバーです。また、今年の嘱託警察犬は、直轄警察犬と同じ2種のほかに、ゴールデンレトリーバーとドーベルマンが選ばれました。
ジャーマンシェパードが警察犬に選ばれやすい理由は、精神が安定していて、警戒心が強く、主人に忠実で勇敢さを兼ね備えているから。また、肉体的に嗅覚作業に優れているという特徴もあります。ラブラドールレトリーバーもシェパードと同様に、優れた嗅覚と従順な性格を持っています。
現場に出られるようになっても訓練は続く
最後に、同県警での警察犬の具体的な仕事内容をお聞きしました。警察犬たちは、事件現場や行方不明事案の現場において、人や物の捜索活動などを行います。実際に現場へ出られるようになるまでには、約1年の訓練期間が必要です。警察官の「待て」や「座れ」の指令に従わせる服従訓練を基本に、匂いを手がかりに犯人の逃走経路をたどる足跡追及訓練や、臭気選別訓練など、段階を踏んで警察犬としての能力を身につけます。
もちろん、厳しい訓練を経て現場に出られるようになってからも、訓練は続きます。直轄警察犬の一日は、午前6時の起床から始まり、食事を取ったあと、午前9時から訓練。健康状態や集中力に合わせて適宜休憩や食事を挟みながら行われ、午後9時頃に就寝します。もちろん、出動要請があれば昼夜問わず現場へ。こうした日々の鍛錬は、着実に実を結んでいるようです。
「最近の一番の活躍ぶりについては、行方不明者の捜索活動において、落水している不明者を発見し、ハンドラー(警察犬担当警察官)が人命救助した事例などがあります」
年頭視閲から3か月。警察犬たちは現場での経験や訓練に励みながら、日々成長し続けています。来年の年頭視閲ではどんな姿を見せてくれるか、楽しみですね。
(Hint-Pot編集部)