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仕事・人生

「あれもこれもできなかった…」となった時期も テレビ東京で働く真船佳奈さんが子育て漫画を続けられるワケ

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著者:Hint-Pot編集部・鍬田 美穂

妊娠・出産を機に変わったペース 描き続けてきたからできる「再放送」

再投稿するたびに反響が大きい「仁義なき保活物語」シリーズのひとコマ【画像提供:真船佳奈】
再投稿するたびに反響が大きい「仁義なき保活物語」シリーズのひとコマ【画像提供:真船佳奈】

 以前は、毎日2~3ページは描いて投稿するのが当たり前でしたが、妊娠・出産を機に生活が変わり、漫画を描くペースに大きな変化が。締め切りに合わせるのが難しいため連載は断り、現在は時間に融通が利く自身のSNSでの漫画掲載や電子書籍などのセルフ出版、スケジュールに余裕のある書籍のみで、作品を発表しています。

「妊娠したとき、つわりでなかなか漫画が描けず、楽しみにしてくださった読者のみなさんをお待たせすることにもなったと感じたので……。今の状況、できるペースで描いています」

 とはいえ、X(ツイッター)アカウント(@mafune_kana)などのペースを見ると、かなりの頻度で更新しているように思えます。それを真船さんは「再放送が多いんですよ(笑)」と、テレビマンらしい言い回しで表現。長い時間をかけて蓄積した2000ページほどのストックから、季節や話題性などタイミングを見て過去作品を紹介し、投稿のペースをキープできているそうです。

夫や母、祖母、ベビーシッター ともに子育てする「仲間を探す」大切さ

週3日ほどベビーシッターとして息子さんを預かる母【画像提供:真船佳奈】
週3日ほどベビーシッターとして息子さんを預かる母【画像提供:真船佳奈】

 過去の作品も活用し、無理のないペースで投稿している真船さんですが、「新作は、月に1シリーズくらい連載できればと思っています」といい、書籍の出版直前などは忙しくなることも。そうした時間を作るため、一緒に子育てする夫のほか、周囲の人やプロの力も借りています。

「平日は週3日、母にベビーシッターを頼み、週末の休みは2日のうち1日は、夫が子どもを見てくれます。寂しい思いをさせたくないので、なるべく息子の予定に合わせつつ仕事をするようにしています。先日も家族3人で、車で室内遊園地へ行き、夫と子どもが遊んでいる間に、私は近くの喫茶店にこもるつもりでした。でも、まさかのリサーチ不足で周辺に飲食店がなくて……。仕方なく寒さに震えながら、駐車場に停めた車の中でネームを描いていました(笑)。

 あと、息子はおばあちゃんとひいおばあちゃんが大好き。この前も2日間泊まりに行き、日中は祖母が息子と遊んでくれました。そのほかに、どうしてものときは、プロのベビーシッターさんにお願いすることもあります。家族に頼れない人も多いと思いますが、プロを含めて頼みやすい、頼りやすい仲間を作るのが大切だと考えています」

 子どものために育児に専念したいというタイプの母親も、自宅で保育することも素晴らしいと感じるそう。一方で、「私は違うタイプだと思ったんです」と話し、今の形に落ち着くまでには、紆余曲折もあったと明かしました。