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「母親に対して、とにかく厳しい」SNSの風潮 真船佳奈さんが子育て漫画で“弱音”を発信する理由とは
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子育て女性だけでなく、男性にも読んで欲しいと考えた「たよスマ」
妊娠から息子さんの生後6か月頃までの軌跡を描き、発売後1か月で2度の重版と、多くの人の支持を集めている「たよスマ」。妊娠・出産を経験した女性たちだけでなく、実は男性読者も多いのが特徴です。
真船さんは「この本を作るとき、妊婦さんだけに共感してもらうのではなく、パートナーである男性にもちゃんと妊娠・出産について理解してほしい。家族で読んでもらえる本にしたいと考えていました」と明かします。
実際に、「電子版で買ったけれど、夫に読ませるために紙の書籍で買い直しました」という女性や、「部下が妊娠したので、妊婦さんの気持ちを知りたくて買いました」という男性も。「子どもが生まれて、かわいいと思うけど、急には自分のペースが変えられない。妻との関係が悪くなって、どうしたら気持ちがわかるのか……」といった状態で、この本にたどりついた新米パパもいるそうです。
つわりや、妊娠中の体の変化には個人差があり、つらさは人それぞれ。妊娠や出産を体験したことのある人でも、完全に理解することはできません。さらに出産後も、ホルモンバランスの影響に加え、出産でボロボロの体なのに待ったなしで育児が始まります。男性には、イメージすることすら難しい場面が多々あるでしょう。
そうしたなかで起こる、不安や焦燥。近くにいる人に、その感情やつらさを完全には理解してもらえない孤独感も押し寄せます。真船さんは、そういった自らの体験に加え、夫がそのときに何を思い、どうしてすれ違いが生じてしまったのかも丁寧に描きました。
「最初から“わからない”と諦めるのではなく、わかり合おう、わかってもらおうとけんかするのも、意味があるし家族になっていくうえでの第一歩だと考えています。経験してみないとわからないことも多いですが、経験できない男性にも漫画だから『へえ、そうなんだ』とポップに笑いながら読んでいただき、妊婦や出産後の女性の気持ちを知ってもらえたらうれしいです」