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ちょんまげ姿で採用され話題 「自分はこれだ!」とひらめいた瞬間 肯定してくれた友人や今の職場への思いとは
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「今のほうが輝いて見えるよ、生き生きしているし」
着物もちょんまげも、とりにくさんにとてもよく似合っています。しかし、多くの人が当たり前にまげを結い、着物を着ていた江戸時代が終わったのは1868年。すぐに服装や髪型が変化したわけではありませんが、150年以上になります。
日頃から和服姿の人はいても、とりにくさんのように、月代(さかやき。額から頭の中央にかけて髪を剃った状態)まで整える本格的なちょんまげというのは、かなり珍しい状況です。家族からは当初、どのような反応があったのでしょうか。
「母親は諦めたように『やめたくなったら坊主にすればいいんだから、今のうちにやっとけば』と。祖母に会うときには両脇の毛で覆い、剃った部分を隠して普通を装ったのですが、『そんなことしたって、てっぺん剃っているのなんてわかるわ!』と呆れられ、心配もされました」
ちょんまげにする前から髪を染めるなどしていたため、闇雲に反対されることはなかったようです。一方、友達からはまったく違う反応があったそう。
「友人たちは、『いいんじゃない? 別に遊ぶときも隠す必要ないし、なんか今のほうが輝いて見えるよ、生き生きしているし。見た目でどうこう言うなんて、友達じゃないでしょ。中身を見ているんだから、見た目がどうなろうと、君は君だし、その個性を含めて好きだよ』と言ってくれました」
まげの結い方もさまざま 投稿への反響にうれしさも
ちょんまげといっても、実は身分や職業、時代によっても違いがあり、さまざまな種類が。とりにくさんは、まげの形によって着物を変えるなど、髪型に合わせて服装も楽しんでいるそうです。
「基本的には『武士まげ』をメインでやっています。鬢(うなじ)の毛や髱(たぼ。両サイドの毛)を膨らませ、剃髪部分を広くもつと一般的に町人まげ。それらを膨らませずひっつめて、狭い剃りで結うと武士まげ(時代によって多少異なりますが)になります。
普段は武士まげなので羽織袴ですが、町人まげのときには前掛けをするなど、カジュアルな着物を選んで着ています」
そのほか、力士の結い方の特徴を紹介し、実際に自分がまげを結うときの動画などをXに投稿。現代の日本人が知らない、日本ならではの髪型のひとつであるちょんまげをわかりやすく伝える存在にもなっています。
好きなファッションを貫き、多くの人にその個性を受け入れられたとりにくさん。これからも、自分のこだわりのスタイルを楽しんでくださいね。
(Hint-Pot編集部)