Hint-Pot | ヒントポット ―くらしがきらめく ヒントのギフト―

ヨーグルトを食べるタイミングはいつ? 栄養成分を効率良くとるコツを栄養士に聞いた

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

教えてくれた人:和漢 歩実

効果的な食べるタイミングとは

 そんなヨーグルトの栄養成分を効率良くとるために、食前がいいのか、食後がいいのか、タイミングで迷うこともあるのかもしれません。結論からいうと、一般的には食後が好ましいといわれています。

 これは空腹時に食事をすると、ヨーグルトのビフィズス菌や乳酸菌などが胃酸の影響を受けて腸に届きにくくなると考えられているからです。朝食の最初にヨーグルトを食べるのは避けたほうがいいといわれるのも、朝は胃酸の働きが活発であることに理由があります。しかし、ビフィズス菌や乳酸菌が死んでしまっても、腸内で善玉菌を作る有効な働きが期待されているので、腸内環境を整えるメリットでいえばあまり神経質になる必要はありません。

 近年の研究では、ヨーグルトに含まれるたんぱく質や乳酸には血糖値の急上昇を抑える効果があるといった報告も。こういったメリットも含めて、生きて腸に届くことで発揮される乳酸菌などの働きに期待するならば、食後に食べたほうが効果的といえます。空腹ではない状態で胃酸の影響を受けにくくしてから、ヨーグルトを食べるほうがいいでしょう。

ヨーグルトと相性のいい食材とは

 ヨーグルトのビフィズス菌や乳酸菌をいかすためには、善玉菌のエサとなる食物繊維やオリゴ糖を一緒にとるのがおすすめです。たとえば、オリゴ糖を含むキウイフルーツやバナナなどに食物繊維が豊富なアーモンドやクルミ、カシューナッツなどのミックスナッツをトッピングすると食感も良く、ヨーグルトのメリットを摂取できます。

 また、カルシウムの吸収を促すビタミンDは魚類や干しシイタケ、キクラゲなどに、カルシウムを取り込むことを骨に促すビタミンKは納豆やワカメ、小松菜やブロッコリーなどに含まれています。こういった食材を使った食後のデザートに、ヨーグルトを食べるのもいいかもしれません。

 ヨーグルトの1日の適量は100~200グラムといわれています。一度に大量に食べればいいというものではありません。日々の食事で適量をバランスよく食べましょう。

(Hint-Pot編集部)

和漢 歩実(わかん・ゆみ)

栄養士、家庭科教諭、栄養薬膳士。公立高校の教諭として27年間、教壇に立つ。現在はフリーの立場で講師として食品学などを教える。現代栄養と古来の薬膳の知恵を取り入れた健やかな食生活を提唱。食を通して笑顔になる人を増やす活動に力を注いでいる。
ブログ:和漢歩実のおいしい栄養塾