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更年期の食事 多くが誤解している? 骨の健康に良い栄養素とは

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

教えてくれた人:和漢 歩実

不快な症状が起こりやすい更年期(写真はイメージ)【写真:写真AC】
不快な症状が起こりやすい更年期(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 更年期になると、ホルモンバランスの乱れなどで、さまざまな不快な症状が心身に現れることがあります。とくに女性は、エストロゲンの減少で骨がもろくなりやすく、骨折リスクが高まるので注意が必要です。骨の健康のために、どのような食事を心がけたら良いでしょうか。栄養士で元家庭科教諭の和漢歩実さんに伺いました。

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更年期は女性ホルモンの減少で骨がもろくなる

 骨が作られるのは、子どもの頃の成長期だけというイメージを持つ人も多いかもしれません。しかし、骨の代謝は大人になってからも日々行われています。古い骨を溶かす役割を持つ「破骨細胞(はこつさいぼう)」と、骨を作る役割を持つ「骨芽細胞(こつがさいぼう)」の2つの働きで新陳代謝が行われ、骨は新しく生まれ変わっているのです。骨の健康を維持するためには、この骨の代謝が活発に行われることが大事になります。

 女性ホルモンであるエストロゲンには、骨芽細胞を活発にして骨形成を促すとともに、破骨細胞による骨吸収を抑制する働きがあります。このため、エストロゲンが減少すると骨の代謝がうまくいかず、骨がもろくなり骨密度が低下。ちょっとした転倒で骨折したり、骨粗しょう症のリスクが高まったりします。

 骨を丈夫にするためには、日光浴や適度な運動、睡眠など規則正しい生活を送ることが効果的だといわれています。そして、なにより体を作るもととなる食事も大切です。日頃から栄養バランスが整った食事を心がけ、骨の健康に役立つ栄養素を積極的に摂っていきましょう。

 骨の主成分はカルシウムです。カルシウムを含む食材としては、牛乳やチーズ、ヨーグルトなどの乳製品や、イワシやシラス、干しエビなど丸ごと食べられる小魚類、水菜や小松菜などの青菜類や切り干し大根、納豆や豆腐などの大豆製品が挙げられます。

カルシウムだけではない 骨を丈夫にする栄養素もプラス

栄養バランスの良い食事を(写真はイメージ)【写真:写真AC】
栄養バランスの良い食事を(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 ただし、誤解されやすいのですが、骨を丈夫にするのはカルシウムだけではありません。骨の主成分であるカルシウムを助ける栄養素も必要になります。カルシウムは吸収されにくい特徴があり、牛乳でも約40%しか体内に吸収されません。骨を強くするためには、マグネシウム、リン、ビタミンD、ビタミンKの4つの存在も大切です。ひとつずつ紹介していきましょう。