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鮮魚コーナーで見る「生食用」と「加熱用」は何が違う? 食べるときや保存で気をつけることを聞いた
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冷凍保存した場合、どのくらい日持ちする?
忙しく過ごす現代人にとって、スーパーマーケットに連日通うことなく、ある程度まとめて購入して、冷凍庫で保管するという人も多いでしょう。購入してきた魚介を冷凍庫で保存する場合、生食用と加熱用では、どのくらい日持ちするのでしょうか。
近藤さんは、「冷凍保存はとても便利ですが、そのままの品質が保存できるわけではありません」と注意を促します。
「冷凍保存は温度変化を伴いますので、多かれ少なかれ品質劣化が生じます。とくに家庭用冷蔵庫は業務用より温度が高く、凍結に時間もかかりますので、購入したものをそのまま冷凍するのではなく、良く洗浄して、ドリップなどの水気はしっかり拭き取ります。凍結時間を短くするために少量ずつ包装し、また冷凍することでの品質劣化をできるだけ抑えるために密封するなど、適切な事前処理が大事です」
一般的に、冷凍保存では30日程度、日持ちするといわれています。冷凍方法や保存温度など、家庭の環境にもよりますが、「実際には2週間以内に食べていただくことをおすすめします」と近藤さん。また、一旦冷凍したものに関しては、食味がどうしても悪くなることもありますし、生食用のものであっても加熱調理していただくほうが安全なのだとか。
ただし、「明確な基準はない」そうで、常温や冷蔵で流通している食品を家庭で冷凍保存する場合は、「すべて自己責任となりますので注意が必要」だといいます。
見た目は同じでも、中身が異なる「生食用」と「加熱用」の魚介。ミネラルやビタミン、高度不飽和脂肪酸など豊富な栄養素を含む魚介をおいしく、そして安全にいただくためにも、店頭での表示をしっかり確認し、正しく料理に使いたいですね。
広島県に本社を構える、魚市場を運営する市場事業と、水産加工品、冷凍食品などを総合的に取り扱う商事事業を展開する総合卸売商社。また、魚食への取り組みとして、子どもを対象とした食イベント、主婦や親子を対象とした魚介を使った料理教室、市場祭りや社会科見学などを行っている。
(Hint-Pot編集部)