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更年期世代に注意が必要な梅雨や湿気 乗り切るために今日から始められることとは
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利尿作用のある食材を積極的に食卓へ
薬膳では、食から湿邪対策をします。「利水」という利尿作用の効能や体内の水湿を取り除く「きょ湿」の効能があるといわれる食材がおすすめです。キュウリやウリ、冬瓜、トウモロコシ、モヤシ、緑豆春雨、緑豆、黒豆、小豆、インゲン、ハトムギ、ウナギ、スイカ、サクランボ、パイナップルなどがあります。また、スパイスなどの香辛料を利用して発汗を促すのもいいでしょう。
薬膳レッスンで湿邪対策のお話をすると、「食材からメニューが思い浮かばない」といった悩みを持つ生徒さんがいらっしゃいます。そんなときは、「湿気の多い場所の料理を参考にしてみるといいですよ」とアドバイスします。たとえばベトナム料理には、体を冷やして熱を取り除き利尿作用もある緑豆を使った湿邪対策になる料理がたくさんあります。チェーというデザート、緑豆モヤシや緑豆春雨を使った生春巻きやフォー、バインセオ、サラダ、炒め物など。また、汗をかくような香辛料を使うタイ料理も当てはまります。
ただし、利尿作用のある食材は、同時に体を冷やしやすい特徴もあります。胃の弱い人や冷えが気になる人は、ショウガやニンニク、ニラ、ネギなどの温熱性の食材を加えた料理や、温かい汁物などを一緒に食べることで冷やしすぎを防ぎましょう。前述のベトナム料理は、冷やす食材にエビや鶏肉、パクチーなど体を温める食材を組み合わせる料理が多いことからもおすすめです。辛いスパイス類は消化機能に負担がかかるので、食べすぎに注意しましょう。
そして更年期世代は、薬膳でいえば「冷えタイプ」か「熱タイプ」のどちらかに極端に傾いていることが多いです。冷えタイプは、消化機能に負担がかからない程度に体を温めるスパイス類を取り入れて湿邪対策を。一方で、ホットフラッシュがあり潤いが不足しがちな熱タイプは、ベトナム料理などを参考に、体の熱を冷ましながら利尿作用のある料理での湿邪対策が向いています。
梅雨の時期は、住まいの環境と同じように体の“除湿”も心がけて、すっきり快適に乗り切りたいですね。
(かみむら 佳子)
かみむら 佳子(かみむら・けいこ)
大学卒業後、ハウスメーカーの営業職にて勤務後、28歳でフードコーディネータースクールに通い、アシスタントを経て独立。35歳で第2子流産後に続いた体調不良をきっかけに、薬膳を学び始める。「あなたスタイル薬膳RKazen」を主宰し、身近な食材で手軽に養生を実践する簡単薬膳や中医学の指導、セミナーなどで活動中。