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調製豆乳と豆乳飲料の違いは何? 無調整豆乳との使い分けや分離しないためのコツとは
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教えてくれた人:小川 静香、堀 和紀
健康志向の高まりを受け、日々の食生活に豆乳を取り入れる人が増えている昨今。スーパーマーケットやコンビニエンスストアにも、種類豊富な豆乳がズラリと並んでいますよね。普段なにげなく選んでいますが、パッケージの表示を見ると「無調整豆乳」や「調製豆乳」「豆乳飲料」など書かれています。いまさらですが、これはいったい何が違うのでしょうか? 使い分けや分離しないためのコツも含めて、管理栄養士と豆乳を製造販売するメーカーの担当者に話を伺いました。
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大豆を原料とした豆乳 区分や規格で分けられる
豆乳の原料となる大豆は植物性たんぱく質が豊富で、脂質や炭水化物のバランスが良く、大豆イソフラボン、ビタミンB群、カリウム、マグネシウムなど各種成分も含んでいます。豆乳は、この大豆を液状にしたもの。手軽に大豆の優れた栄養を摂取することができます。
ただし、豆乳とひとくくりでいっても、一般に流通しているものは、区分や規格によって3つに分けられているそうです。管理栄養士である小川静香さんは、次のように話します。
「日本農林規格(JAS)によって、豆乳(無調整豆乳)、調製豆乳、豆乳飲料の3種類に分けられています。無調整豆乳は、大豆を熱水などですりつぶして絞り、おからを取り除いたもの。調製豆乳は、豆乳(無調整豆乳)に砂糖や塩などを加えて、飲みやすくしたものです。そして豆乳飲料は、豆乳に果汁や紅茶などのフレーバーを加えて味つけをしたものをいいます」
規格でいえば、大豆固形成分の割合が、無調整豆乳は8%以上(大豆たんぱく質換算3.5%以上)、調製豆乳は6%以上(同換算2.8%以上)、豆乳飲料は果汁入りが2%以上(同換算0.9%以上)でその他が4%以上(同換算1.7%以上)に。つまり、3種類のなかでは、無調整豆乳が最も大豆の成分を多く含んでいます。
「大豆の健康的なメリットを考えるなら、大豆の成分をより多く摂取できる無調整豆乳がおすすめです。最近は種類も豊富で、大豆の品種や大豆固形分などの違いによって味わいが異なるので、以前よりはずいぶん飲みやすくなっていると思います。とはいえ、大豆独特の風味が苦手な場合は、もちろん調製豆乳でも問題ありません。豆乳の味に慣れていない豆乳初心者さんやお子さんであれば、フレーバーのある豆乳飲料を活用すると良いですよ」