40歳を過ぎる頃から体調に変化が……とは、よく聞く話。それと同時に、肌事情も大きく変化します。年齢を重ねるにつれて、メイク崩れしやすくなったと悩む方は少なくないのでは？　とくに夏を迎え、大人世代はますます化粧持ちが気になるところです。そんなとき、救世主になってくれるのが、メイク崩れを防止する「フィックスミスト」です。お話を聞かせてくれたのは、資生堂トップビューティースペシャリストの角谷智恵さん。前後編の2回に分けてお届けします。

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フィックスミストって何？

　フィックスミストとは、汗や皮脂などによるメイク崩れを抑えるミスト状の化粧水のことです。「メイクキープミスト」や「フィニッシングスプレー」などとも呼ばれています。

「ファンデーションやポイントメイクなどをピタッと密着させる成分が入っています。メイクの最後にこれをつけると、時間が経ってもメイクが崩れにくい、ヨレにくいなどの効果が期待できます」

　メイク崩れを予防する化粧水スプレーは昔からあったものの、こうした商品の売り上げは夏に集中していました。しかし、コロナ禍のマスク生活で注目度が急上昇！　「こすれてメイクが取れてしまう」「マスク内の呼気でメイク崩れを起こしやすい」といった点から需要が一気に拡大し、進化を続けています。

トレンドのツヤ肌もフィックスミストでバッチリキープ

　また、フィックスミストには、化粧持ちが良くなる以外の効果もあると角谷さんはいいます。

「潤い補給もできるんです。また、オイルインタイプのミストだと保湿に加え、今のトレンドであるツヤ肌もパッと作れます」

　また、潤う分、乾燥からも肌を守ってくれます。

「夏は皮脂や汗だけでなく、意外と乾燥によるメイク崩れも多いんです。というのも、オフィスやご自宅で、一日中エアコンの効いた室内にいらっしゃる方が少なくありません。日中もミストを持ち歩き、潤い補給をするのもおすすめです」

　夏の暑い季節は、暑い屋外で汗をかいた肌が、エアコンで冷えて乾燥した室内でパサパサに……ということが起きがちです。フィックスミストをしておけば、その両面をしっかりとカバーしてくれます。

　メイクが崩れやすいのは夏のイメージが強いですが、冬場も重宝します。感染症対策などでマスクをする機会も増えますし、外の空気はもちろん室内も暖房で乾燥しがちで、メイクが崩れやすくなります。

　また、春は花粉などで肌荒れしやすい方もいるでしょう。花粉などから肌を守る機能を持ったタイプのフィックスミストもあります。その効果のほどを知れば、一年中手放すことができないアイテムです。