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アニサキスによる食中毒 防ぐために気をつけることとは 厚労省が注意喚起「塩漬けやワサビでは死滅しない」
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気温と湿度が高い今の時期、とくに注意が必要な食中毒。なかでも季節を問わず気をつけたいのが、魚介類に寄生するアニサキスによる食中毒です。厚生労働省食品安全情報の公式X(ツイッター)アカウント(@Shokuhin_ANZEN)が注意を呼びかけています。
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刺身などを食べるときは「目視確認が重要」
厚生労働省の「病因物質別月別食中毒発生状況」によると、2023(令和5)年に報告されたアニサキスによる食中毒の患者総数は441人でした。今年もすでに、アニサキスによる食中毒の発生が報告されています。
アニサキスは寄生虫の一種です。その幼虫が寄生したサバやアジ、サンマ、カツオ、イワシ、サケ、イカなどの生鮮魚介類を生のまま食べると、胃壁や腸壁に刺入され、食中毒を引き起こします。冷凍や加熱処理が不十分な場合も注意が必要です。幼虫の長さは2~3センチ、幅が0.5~1ミリで、半透明の白色をしているため、太い糸のように見えます。
厚生労働省のウェブサイトによると、アニサキスによる食中毒の多くは、食後数時間から十数時間後にみぞおちの激しい腹痛、吐き気、嘔吐が起こる「急性胃アニサキス症」です。また、食後十数時間後から数日後に激しい下腹部痛、腹膜炎症状を起こす「急性腸アニサキス症」があります。「激しい腹痛があり、アニサキスによる食中毒が疑われる際は速やかに医療機関を受診してください」と呼びかけています。
投稿では、「食酢、塩漬け、しょうゆ、ワサビでは死滅しないので、刺身や締めサバなどの調理の際も目視確認が重要です」と、魚介類の調理法について注意喚起。さらに「冷凍・加熱が有効」と加えました。冷凍はマイナス20度の環境で24時間以上、加熱は70度以上の温度だと予防できます。
安全においしく楽しむためにも、食べる前の確認作業を徹底し、食中毒には十分に注意しましょう。
(Hint-Pot編集部)