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「こんな会社があるなんて」 オフィスの真ん中に赤ちゃんがゴロン ユニーク過ぎる職場の正体
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株主総会は子連れOK 株主からは喝采
そして同社には、極めてユニークな試みがありました。株主総会は毎年4月に開かれますが、昨年から“子ども真ん中株主総会”を導入。議場の3分の1のスペースに、遊び場を作って社員が託児をサポートし、子連れの株主が安心して出席できる環境を整えました。
「それをやると言ったときに外部の方にみんなに反対されたんですね。株主総会ってそういうもんじゃないと言われて。『株主総会は何事もなくセレモニーを終えることが目的であって子どもが泣いたときどうするんだ? 不快な気持ちになった株主さんがいたら紛糾するぞ。マイナスにしかならないやめろ』とすごい言われたんですよ。
ではあるけども、我々にとって株主総会の場だけ子どもを排除するっていうことが不自然に思えてならなかったんですね。そこに何かプラスがあるかどうかも分からなかったですけど、むしろ株主さんにピープルってこんな会社ですって知ってもらえる機会にはなるよねっていうふうに無理やりやってみたんです」(桐渕さん)
株主の反応は“予想外”のものでした。
「やる方も結構緊張したんですけど、議場に上がって開口一番に、『お子さんに入ってもらっています』と言って、そのときにお子さんがもし泣いちゃったとしたらお母さん出て行こうとすると思うので、出て行ってもらいたくないんですよっていうお話をしてみたんです。そしたら元気だねって僕は言いたいので、ピープルってこんな感じなので皆さんもそれで納得していただけますかと言ったら大拍手が起きたんですよ。あ、受け入れてもらえるんだなと思いました」
上場企業では厳しい質問が飛ぶこともある質疑応答の時間もスムーズに。
「それこそひと言物申してやるみたいな、厳格な雰囲気な方も多い中で、質問タイムになったときに全員まず冒頭に『子ども真ん中株主総会、すばらしい取り組みだから続けてください』という言葉を頭につけ加えるという。ものすごくみんなが歓迎してくれる現象が起きて。みんなにとって幸せな空間になったんです」
子どもにとことん寄り添う会社、すばらしいですね。
投稿が大きな反響を呼んだことには「あんなにバズるなんて本当に思ってなくて。ぶわって広がっていってちょっと心臓止まりそうでした」と桐渕さん。
「最近ようやく、『あれ? ピープルってホワイトなんじゃね?』って気がつきました。会社に赤ちゃんを普通に連れてくる文化もそうだし、自分たちそれが当たり前でしょと思っていたら他の会社でそうじゃないことに逆にびっくりしている感じですかね」と結びました。
(Hint-Pot編集部/クロスメディアチーム・水沼 一夫)