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土用の丑の日はウナギだけではない! 猛暑を乗り切るのに有効な「う」がつく食べ物とは 栄養士が解説

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

教えてくれた人:和漢 歩実

土用の丑の日にうな丼(写真はイメージ)【写真:写真AC】
土用の丑の日にうな丼(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 2024年の土用の丑の日は、7月24日と8月5日です。江戸時代、夏の土用の丑の日に「う」がつく食べ物を取ると夏バテしないということから、この日にウナギを食べることが広まっていきました。ウナギにはどんな有効な栄養が含まれているのでしょうか? また暑すぎる今年の夏、土用の丑の日に注目したいウナギ以外の「う」がつく食品とは。栄養士で元家庭科教諭の和漢歩実さんに伺いました。

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暑いときだからこそ摂取したい栄養成分とは

 夏は、大量にかく汗によって、水分はもちろん、カリウムやナトリウム、マグネシウムなどのミネラルが一緒に流れ出て、体内に不足しやすくなります。すると、体液のバランスが崩れ、筋肉や神経の機能に影響を及ぼし、疲労を感じやすい体に。また血液も、いわゆるドロドロの状態となり血栓などのリスクも高まります。

 したがって、適度な水分補給はもちろん、不足しがちなミネラルなどの栄養成分を食事から摂っていくことが必要になります。とくに今年の夏は、猛烈な暑さが続いています。食欲が減退している人もいるかもしれませんが、土用の丑の日をひとつのきっかけに、夏バテしないバランスの良い食事を心がけていきましょう。

やっぱりウナギはスタミナ食?

 土用の丑の日に食べる「う」がつく代表的な食べ物といえば、ウナギです。もともとは江戸時代、夏に消費が落ちるウナギを売るための宣伝だったといわれていますが、実は栄養面でいっても、夏バテ予防にウナギは理にかなっています。

 ウナギは白身魚ですが、脂質が約20%と豊富です。この脂質は、食肉とは異なり、健康効果が期待されるオメガ3脂肪酸のDHA(ドコサヘキサエン酸)、EPA(エイコサペンタエン酸)をたっぷり含むので、脳の活性化や血液サラサラの血栓予防が期待できます。

 またウナギには、糖質のエネルギー代謝を助け、疲労回復に役立つビタミンB1、皮膚や粘膜を強くし免疫機能を高めるレチノール(ビタミンA)が多いという特徴があります。体力が落ちる暑い時期にぴったりのスタミナ食です。